ニュース

「応答不可モード」で「重要な通知」の内容が露出する問題、改善へ

Dev版「Windows 11」Build 23430でテスト

「Windows 11 Insider Preview」Build 23430(ni_prerelease)がDevチャネルでリリース

 米Microsoftは4月7日(現地時間)、「Windows 11 Insider Preview」Build 23430をDevチャネルでリリースした。対応する開発キット(SDK)もダウンロード可能。本ビルドにおける変更は比較的軽微だが、注目すべきポイントがいくつか含まれている。

 まず、「応答不可モード」を無視して送られてくる「重要な通知」のプライバシーを改善。内容をトーストに直接表示せず、ボタンのクリックで初めて表示する仕様に変更された。「重要な通知」はBuild 22546以降でサポートされており、指定したアプリが送る緊急または重要な通知に関してのみ「応答不可モード」を中断できる仕組みだ。

 「応答不可モード」はアプリを全画面で利用するときやゲームをプレイしている間は自動で有効化される。ディスプレイを複製しているときにも同様だが、この仕様では、たとえば聴衆の前でプレゼンテーションをする際に「重要な通知」の内容が露出してしまう可能性があった。

 通知の性質上、本人にとって重要な内容が含まれている可能性があり、看過できない事態だ。かといって通知トースト自体を抑制してしまうのは「重要な通知」機能の主旨に反する。そのため、折衷案としてこのような改善策がとられたのだろう。

「応答不可モード」を貫通する「重要な通知」(左)。内容が露出してしまうことを防止するため、ボタンのクリックを挟む仕様となった(右)

 また、「設定」画面には[Alt]+[Tab]キーや「スナップ アシスト」で表示されるタブを最新の20個に制限するオプションが導入された(編集部未確認)。開発者向けとして、タスクバーの右クリックメニューでタスクを終了するオプションも追加されている。ただし、このオプションは本ビルドでは機能しない。将来のフライトで修正されるとのこと。

タスクバーの右クリックメニューでタスクを終了するオプションも追加。ただし、まだ動かない

 「Windows Insider Preview」は、製品としてリリースされる前のプレビュー版のOSを試すことのできるパイロットプログラム。なかでもDevチャネルは開発チームのアイデアを試す場となっており、さまざまな新機能に触れることができる。

 ただし、ここで試される機能はあくまでも実験的なもので、製品版に導入されるとは限らない。また、製品ビルドに比べると不安定なので、利用の際は注意したい。