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AMD公式のオーバークロックツール「Ryzen Master」に2件の脆弱性

同社のセキュリティ情報

 米AMDは8月8日(現地時間)、同社が公式に提供するオーバークロックツール「AMD Ryzen Master」と「AMD Ryzen Master Monitoring SDK」に2件の脆弱性があることを明らかにした。

 「AMD Ryzen Master」は、「AMD Ryzen」プロセッサーや統合「Radeon」グラフィックスのパフォーマンスをリアルタイムに制御できるツール。クロックや電圧を自在に変更し、アプリケーションや用途に応じてパフォーマンス、電力消費、安定性のバランスを調整できる。

 今回修正された脆弱性の内容は、以下の通り(括弧内は深刻度)。

  • CVE-2023-20564:IOCTL(Input Output Control)の入力バッファー検証が不十分なため、情報漏洩やカーネルの実行が行われる可能性(High)
  • CVE-2023-20560:IOCTLの入力バッファー検証が不十分なため、WindowsがクラッシュしてDoS攻撃を受ける可能性(Medium)

 両問題は「AMD Ryzen Master」v2.11.2.2659以降へ更新することで、修正可能。「AMD Ryzen Master Monitoring SDK」については8月中に修正版を公開する予定だという。