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Apple、WebKitのゼロデイ脆弱性に対処した「iOS 16.7.3」「iPadOS 16.7.3」を公開

Webコンテンツの処理で任意コード実行、機密情報漏えいの恐れ

Apple、「iOS 16.7.3」および「iPadOS 16.7.3」を公開

 米Appleは12月11日(現地時間)、「iOS 16.7.3」および「iPadOS 16.7.3」をリリースした。本アップデートは「iOS 17」「iPadOS 17」へのアップグレードを留保していたり、同バージョンに対応していないデバイス向けのものとなり、重要なセキュリティ修正が含まれている。アップデートの適用はすべてのユーザーに推奨される。

 今回のアップデートで対処された脆弱性は、CVE番号ベースで8件。機密データへのアクセス、カーネルメモリの開示、任意コードの実行、サービス運用妨害(DoS)に加え、「WebKit」の不具合などが修正された。

 このうち、「WebKit」に関する脆弱性「CVE-2023-42917」および「CVE-2023-42916」については、「iOS 16.7.1」より以前のバージョンのiOSに対して悪用された可能性があるとのこと。アップデートはできるだけ早めに適用しておきたいところだ。

  • アカウントの脆弱性(CVE-2023-42919)
    アプリがユーザーの機密データにアクセスできる恐れ
  • AVEビデオエンコーダーの脆弱性(CVE-2023-42884)
    アプリがカーネルメモリを開示できる恐れ
  • 「探す」(Find My)の脆弱性(CVE-2023-42922)
    アプリが機密の位置情報を読み取ることができる恐れ
  • ImageIOの脆弱性(CVE-2023-42899)
    画像を処理すると任意のコードが実行される恐れ
  • カーネルの脆弱性(CVE-2023-42914)
    アプリがサンドボックスから抜け出せる恐れ
  • 「WebKit」の脆弱性(CVE-2023-42883)
    画像を処理するとサービス拒否が発生する恐れ
  • 「WebKit」の脆弱性(CVE-2023-42917)
    Webコンテンツを処理すると任意のコードが実行される恐れ
  • 「WebKit」の脆弱性(CVE-2023-42916)
    Webコンテンツを処理すると機密情報が漏えいする恐れ

 対象機種は、iPhoneの場合はiPhone 8 以降のモデル。iPadについては、iPad Pro(全モデル)、iPad Air 第3世代以降、iPad 第5世代以降、iPad mini 第5世代以降のモデルとなる。アップデートの適用は、「設定」アプリの[一般]-[ソフトウェアアップデート]セクションから手動で行なうこともできる。