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「GNU Emacs 29.3」が公開、セキュリティ強化を図った緊急メンテナンス更新

「GNU Emacs 29.3」が公開

 テキストエディター「GNU Emacs」の最新版「Emacs 29.3」が、3月24日にリリースされた。以下のセキュリティ上の懸念に対処した、緊急のメンテナンスリリースとなっている。

  • 悪意のあるLispコードの評価を避けるため、OrgモードをONにする際、Lispコードが評価されなくなった
  • 新しいバッファーローカル変数「untrusted-content」を追加。nilでない場合、Lispプログラムはバッファーの内容をとくに注意深く扱う必要がある
  • インラインMIMEコンテンツを信頼できないものとして扱うように。以前の安全でない動作に戻すには、バッファー内の「untrusted-content」をnilにリセットする必要がある
  • メールの添付ファイルに対してLaTeXプレビューを既定で無効に。以前の安全でない動作に戻すには、変数「org--latex-preview-when-risky」をnilでない値に設定する
  • Orgモードはリモートファイルを信頼できないものと扱うように

 「GNU Emacs」は現在、「gnu.org」から無償でダウンロード可能。Windows版も「ftp.gnu.org」などから入手できる(執筆時現在、「Emacs 29.3」は未リリース)。