ニュース

高速リモートデスクトップソフト「Brynhildr」が7年半ぶりのメジャーバージョンアップ

シェアウェア化されていたが広告付きで無償提供、Webブラウザーでも接続可能に

「Brynhildr」v3.0.0

 高速リモートデスクトップソフト「Brynhildr」の最新版v3.0.0が、11月25日に公開された。2016年3月以来、実に7年半ぶりのメジャーバージョンアップとなる。

 「Brynhildr」(ブリュンヒルデ)は、他のPCを手元のPCで閲覧・遠隔操作するためのツール。画面や音声の転送以外にも暗号化通信、パスワード認証、マルチモニター機能、クリップボード共有機能(テキストのみ)、ファイル転送などを備える。

 バイナリはサーバー・クライアント共通で、モードを切り替えて利用する仕組み。操作される側(リモート)をサーバーモード、操作する側(手元)をクライアントモードで起動し、クライアントモードの「Brynhildr」にサーバーのIP(またはPC名)を入力して[OK]ボタンを押すだけで簡単に接続できる。

バイナリはサーバー・クライアント共通。モードを切り替えて利用する

WebSocketを用いたWebブラウザー接続機能

 メジャーバージョンアップとなる「Brynhildr 3.0.0」(コードネーム:Vritra)の目玉は、WebSocketを用いたWebブラウザー接続機能が搭載されたこと。サーバーモードのクライアントで[HTTP]オプションをON(既定)にすれば、クライアント側にわざわざ「Brynhildr」を用意しなくても、Webブラウザーさえあれば接続できるようになる。「Brynhildr」が対応しないMacやChrome OSといったプラットフォームから接続できるのもメリットだ。

 なお、動作確認が取れているWebブラウザーは「Microsoft Edge」、「Google Chrome」、「Safari」。Webブラウザー接続の際は、サーバーPCの「brynhildr.exe」と同じフォルダーに置かれた「brynhildr.htm」が読み込まれる。工夫次第でさまざまなことに応用できるだろう。

Webブラウザー接続の際は、サーバーPCの「brynhildr.exe」と同じフォルダーに置かれた「brynhildr.htm」が読み込まれる

 ただし、インターネット越しでの利用はお勧めできない。ブルートフォースアタック対策などの対策は一通り行われているが、セキュリティが高い専用線や暗号化されたVPNなどの併用が推奨されている。

「Brynhildr Free」

 「Brynhildr」は今年7月にシェアウェア化されたが、「Brynhildr 3.0.0」は広告付きで無償提供される(そのため、v3.xは「Brynhildr Free」とも呼ばれるようだ)。

 広告の頻度は1日1回。すでに有償ライセンスを購入したユーザーのためには、広告を非表示にする機能が実装予定とのこと。

対応OS

 「Brynhildr 3.0.0」(Vritra、Brynhildr Free)はコアエンジンが大きく書き換えられたこともあり、Windows 10/11のみのサポートとなっている。おそらくWindows 7/8でも動作するはずだが、古いOS向けにはv2.x(従来のBrynhildr)が引き続き展開される。v2.xはWindows 2000以降で利用可能だ。

ソフトウェア情報

「Brynhildr」
【著作権者】
(株)ランスロット
【対応OS】
Windows 10/11
【ソフト種別】
フリーソフト(広告付き)、シェアウェア 1端末あたり年額1,200円(税別)
【バージョン】
3.0.0(24/11/25)