NEWS(09/10/23 16:50)
Windows 7向けに仮想PC機能「Virtual PC」とWindows XP実行環境「XP Mode」が公開
XP用ソフトを仮想化してあたかもWindows 7ネイティブであるかのように実行可能
米Microsoft Corporationは19日(現地時間)、Windows 7に仮想PC機能を提供する「Windows Virtual PC」(以下、「Virtual PC」)およびWindows XPの実行環境「Windows XP Mode」(以下、「XP Mode」)を無償公開した。現在、同社のダウンロードセンターからダウンロードできる。
「Virtual PC」を利用すれば、Windows 7に仮想PCの実行機能を追加できる。本機能は、Starterエディションを除くWindows 7の各エディションで利用可能で、ゲストOSとしてWindows XP/Vista/7をインストール可能。導入するとユーザーフォルダへ“仮想マシン”フォルダが作成され、仮想PCが作成可能になる。
一方「XP Mode」は、あらかじめWindows XPの実行環境を構築した仮想ハードディスクで、「Virtual PC」を利用して実行すれば、Windows XPでしか動作しないアプリケーションをWindows 7上で利用できる。ただし、「XP Mode」はProfessional/Ultimate/Enterpriseの各エディションでしか利用できないので注意しよう。
「XP Mode」には2つの動作モードがある。1つはWindows XPをデスクトップごと実行する“デスクトップ実行”モードで、これは一般的な仮想PCソフトとほぼ同じように扱うことが可能。もう1つは“アプリケーション実行”モードで、これはWindows XPのデスクトップを表示せず、「XP Mode」にインストールされた任意のアプリケーションのみを表示できるというもの。
アプリケーション実行モードでは、「XP Mode」にインストールされたアプリケーションをWindows 7のスタートメニューから直接呼び出せる。目的のアプリケーションがWindows 7のスタートメニューに現れない場合は、「XP Mode」内のWindows XPで“C:\Documents and Settings\All Users\スタート メニュー\プログラム”へショートカットを作成すればよいようだ。アプリケーション実行モードで起動したソフトは、ウィンドウにWindows XP標準の“Luna”スタイルが適用されている以外は、あたかもWindows 7上でネイティブ動作しているかのように扱うことが可能。
そのほかにも、「Virtual PC」「XP Mode」の利用にはさまざまな制限があるので注意しよう。まず、ハードウェアの必要最低条件として、ハードウェア支援による仮想化に対応したCPUが必要で、場合によってはBIOSで機能を有効にしておく必要がある。ハードウェアの条件を満たしているかどうかは同社製のチェックツール「Microsoft Hardware-Assisted Virtualization Detection Tool(HAV Detection Tool)」を利用すれば簡単に調べることが可能。また、「XP Mode」のインストールに2GB、さらに仮想ハードディスクの領域として15GBのドライブ空き領域が必要なので注意。
「Windows Virtual PC」
- 【著作権者】
- Microsoft Corporation
- 【対応OS】
- Windows 7
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 6.1.7600.16393(09/10/19)
「Windows XP Mode」
- 【著作権者】
- Microsoft Corporation
- 【対応OS】
- Windows 7
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.3.7600.16422(09/10/19)
「Microsoft Hardware-Assisted Virtualization Detection Tool」
- 【著作権者】
- Microsoft Corporation
- 【対応OS】
- Windows XP/Vista/7
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.0(09/10/19)