NEWS(12/08/20 15:13)

「Lime」v1.1が公開、筆記にかかわる障害を抱える受験者の入試受験を支援

アプリケーションの起動・選択・終了を記録可能に

「Lime」v1.1.0「Lime」v1.1.0

 DO-IT Japan 事務局は20日、筆記に関する障害を抱える受験者の入試受験を支援するソフト「Lime」の最新版v1.1.0を公開した。Windows XP/Vista/7および64bit版のVista/7に対応するフリーソフトで、“DO-IT Japan”のWebサイトからダウンロードできる。

 本ソフトは、「Microsoft IME」「Microsoft Office IME 2010」で行った日本語変換操作をすべて記録し、ログとして保存することが可能。一般の筆記用具が利用困難な障害者が入学試験でパソコンを利用できるように教育機関へ働きかけるため、東大先端研と日本マイクロソフトによって共同開発された。「Lime」で得られたログを分析してIMEを利用した不正を抑止できれば、一般受験者との公平性を損なわず、障害者が入学試験でパソコンを利用できるようになる。こうした試みを“合理的配慮(Reasonable Accommodation)”と呼び、日本でも2011年の改正障害者基本法にこの考えが盛り込まれている。

 本バージョンでは、使用していたアプリケーションの起動・選択・終了がログとして記録されるようになった。また、変換ログを記録するソフトが「メモ帳」「ワードパッド」「Microsoft Office」に限定された。そのほかのアプリケーションについては、起動・選択・終了のみが記録される。そのほか、本バージョンからはインストーラーを利用してインストールするように変更されている。

 なお、ダウンロードの際はメールアドレスなどの登録が必要。

【著作権者】
東京大学 先端科学技術研究センター、DO-IT Japan 事務局、日本マイクロソフト(株)
【対応OS】
Windows XP/Vista/7/Vista x64/7 x64
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.1.0(12/08/20)

(柳 英俊)