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実験的な機能としてサイドバーが追加された「LibreOffice」v4.1のベータ版
「Calc」では選択したセルの総数を表示可能に
(2013/5/29 16:22)
The Document Foundationは25日、「OpenOffice.org」から派生したオープンソースのオフィス統合環境「LibreOffice」の最新ベータ版となるv4.1.0 beta1を公開した。最新版では実験的な機能として、さまざまな操作を行えるサイドバーが追加されている。
サイドバーは画面右側に表示され、“書式設定”ツールバー相当の操作を行えるため、“書式設定”ツールバーを非表示にして縦の画面領域を確保できる。また、右端に並んだボタンを押すことで、文字列のスタイルなどを切り替える“Styles and Formatting”パネルや、“ナビゲーター”ウィンドウ相当の機能を備えた“Navigator”パネルに切り替えることが可能。
サイドバーを表示するには、まずオプションダイアログの“LibreOfficeDev”-“詳細”画面の“Enable Experimental sidebar (on restart)”チェックボックスをONにする。次に、本ソフトを再起動し、[表示]メニューの[sidebar]項目を有効化すればよい。
そのほか本ベータ版では、文書ファイルへフォントを埋め込むことが可能になった。フォントの埋め込みは、[ファイル]メニューからプロパティダイアログを表示し、[Font]タブの“Embed fonts in the document”チェックボックスをONにすることで利用できる。また、ツールバー上の[開く]ボタンから、最近使ったファイルをプルダウンリストとして表示可能になるなど、使い勝手が向上している。
表計算ソフト「Calc」では、選択したセルの総数を表示可能になった。また、散布図グラフのオプションに“Stepped”が追加され、値を垂直線と水平線のみでつないだグラフを作成可能になった。
ワープロソフト「Writer」では、テキスト枠の背景をグラデーションさせる機能や、文書内の画像を90度ずつ回転させる機能が追加されている。しかし、編集部にて試用したところ、両機能ともに本ベータ版では正常に動作しなかった。
プレゼンテーションソフト「Impress」には、“Photo Album”機能が追加された。“Photo Album”機能では、複数の写真を選択し、1ページに表示する写真の数を選択するだけで、簡単に写真をアルバム風にレイアウトすることが可能。
データベースソフト「Base」では、“Query Design”ウィンドウのツールバーに、クエリー数の上限を設定するプルダウンリストとクエリーのプロパティダイアログを表示するボタンが追加された。またプロパティダイアログに、重複した値の削除を許可するオプションとクエリー数の上限を設定するオプションが追加されている。
本ソフトは、Windows XP/Vista/7/8などに対応するフリーソフトで、現在The Document FoundationのWebサイトからダウンロード可能。
お詫びと訂正:記事初出時、「Calc」にセルの複数選択機能が追加されたとお伝えしましたが、追加されたのは選択したセルの総数を表示する機能でした。お詫びして訂正いたします。
ソフトウェア情報
- 「LibreOffice」
- 【著作権者】
- LibreOffice contributors and/or their affiliates
- 【対応OS】
- Windows XP/Vista/7/8など
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 4.1.0 beta1(13/05/25)