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「Steam」ベータ版にパフォーマンスオーバーレイ機能が搭載

AIフレーム生成の適用前後のフレームレートや、CPUの単一コア使用率などを表示

「Steam」ベータ版クライアントのアップデート情報

 米Valveが提供するPCゲームプラットフォーム「Steam」で6月17日、ベータ版の「Steam」クライアントに新たな機能として、ゲーム内オーバーレイにパフォーマンス情報を表示する機能が追加された。

 この機能は、ゲーム内にPCの状態を示すカウンターを表示できるもの。フレームレート(FPS)やCPU/GPU/メモリの使用状況を、ゲームをプレイしながらリアルタイムに確認できる。これにより、メモリとVRAMが足りているかどうかや、CPUとGPUのどちらがボトルネックになっているかを確認するのに役立つという。

 中でもユニークなのがFPSの情報。最近はDLSSやFSRといったAI機能によるフレーム生成が広く使われ始めているが、本機能ではAIによるフレーム生成を行った後のFPSと、フレーム生成を行う前のFPSの両方を表示する。どのシーンでどの程度のフレーム生成が行われているかを確認できるとしている。

 FPSは1秒更新の数値表示に加え、90秒間の平均FPSをグラフで表示する機能も用意。重要な場面でFPSの数値に目を向けられない場合に対応するとともに、平均FPSと最低FPSをグラフ化することで、一時的なFPS低下の有無なども確認できる。

 またCPUの情報では、全体のCPU使用率と、最も高い負荷がかかっている単一コアの使用率を併記。1つのコアに処理が集中する場面では、全体のCPU使用率が低く出てしまうが、単一コアの使用率を出すことでシングルスレッドの処理が限界に達しており、パフォーマンスが上がらない状況に陥っていることを判断できる。単一コアの使用率が100%を超えるのは、ベースクロックを超えてブースト動作していることを示している。

ゲーム画面上にオーバーレイされる内容。小さい表示領域に多彩な情報が詰め込まれている