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こんなものが欲しかった?「AIで植物を擬人化」に「料理を音で楽しむデバイス」、「ボディペインティング用の型紙カメラ」まで
開催直前!Maker Faire Tokyo 2025キックオフイベントレポート(2)
2025年10月3日 10:02
ものづくりの祭典「Maker Faire Tokyo 2025」が、10月5日(土)と6日(日)にお台場ビッグサイトで開催される。
それに先だち、キックオフイベントが開催。希望した出展者やスポンサーがあつまり、展示予定の製作物を先行紹介したり、ライトニングトークで自らの活動状況をプレゼンしたりするなどの交流が行われた。
今回は、キックオフイベントにて見る事ができたメイカー達の作品の一部を紹介する。これらの作品は「Maker Faire Tokyo 2025」に展示予定のものなので、興味を持った方は是非、本番の会場を訪れて欲しい。
植物の状態をセンサーで検知、AIで擬人化……
ウルカテクノロジーでは、コウモリランという植物の状態を検知して、AIによる擬人化に挑戦していた。植物の根を苔でで覆う「苔玉」にし、その温度や水分量、気温や湿度などをセンサーで計測し、その数値を元に生成AIによって状態に適したキャラクターの姿を表示している。ウェアラブルデバイスから流用した円形のディスプレイは、表示品質の高さもあって、苔玉の擬人化をとても魅力的に見せていた。
ボディペインティング用の型紙を作るカメラ
小澤知夏さんは、大学院で「未来の写真・カメラのかたちと在り方」をテーマに研究をしており、その成果のひとつとして撮影した画像をタトゥーのようなボディペインティング用の型紙にするカメラを展示していた。撮影した映像をデジタル処理によって浮世絵の様に色数を減らし、赤青黄の3色分の型紙としてフィルムに転写する仕組み。このフィルムを皮膚に貼り付け、絵の具などで着色していくことで任意の画像によるボディペインティングができる。この他に、初期の写真技術である湿板写真をデジタルファブリケーションで再現したものなど、写真にまつわる展示をいくつも行っていた。
パタパタ漫画風のアニメーション装置「くるり~な」
四畳半アニメ工房では、オリジナルのアニメーション装置「くるり~な」を展示していた。8枚の紙に描いた絵を、球形の発泡スチロールに差し込み、ハンドルで回すことでパタパタ漫画の要領でアニメーションを実現するもの。19世紀に作られた「キノーラ」を参考に同工房の大高さんが作ったものだが、参考資料が乏しく詳細が不明な箇所を想像で補って作ったところ、結果的にキノーラとは異なる独自のアニメーション装置が出来上がったそうだ。Maker Faire Tokyoの会場ではデモのほか、自分で組み立てられる「くるり~な」のキットの頒布も予定しているそうだ。
料理の楽しみは音でも? 中華の回転テーブルまで曲を演奏!
君塚史高さんは、料理をより楽しむことのできる作品作りを行っていた。ひとつは、クロッシュと呼ばれる料理が冷めないように被せるドーム状のフタを開けると、音と光で盛り上げるというもの。クロッシュの裏側にM5Stackが仕込まれており、フタを持ち上げたときの傾きを検知して、LEDを光らせ音を成らすというもの。もうひとつは、中華料理店にある回転テーブルを改造したモノで、テーブルに並んだ料理をカメラで検知し、料理の色によって音色を、回転速度でテンポを検知して曲を作り、演奏するという装置だ。