NEWS(09/12/10 15:50)

MS、GPL違反により公開を停止していたインストールUSBメモリ作成ツールを再公開

ソースコードとともに同社のオープンソース開発支援サイト“Codeplex”上で

「Windows 7 USB/DVD Download Tool」v1.0「Windows 7 USB/DVD Download Tool」v1.0

ソースコードも配布されている。プログラミング言語はC++/C#で、同社製開発環境「Visual Studio」などでビルド可能ソースコードも配布されている。プログラミング言語はC++/C#で、同社製開発環境「Visual Studio」などでビルド可能

 米Microsoft Corporationは9日(現地時間)、Windows 7のインストール用USBメモリを作成できるツール「Windows 7 USB/DVD Download Tool」を公開した。Windows XP/Vista/7および同64bit版に対応するフリーソフトで、現在同社が運営するオープンソース開発支援サイト“CodePlex”のプロジェクトページからダウンロードできる。

 本ソフトは、ウィザード形式の簡単な操作で、Windows 7のインストールイメージをDVDやUSBメモリへ書き込み、インストールメディアを作成できるツール。Windows 7はMSDNや同社のオンラインストアなどでISO形式のイメージファイルとして配布・販売されており、それらからインストールメディアを作成する場合に利用する。

 同社は10月ごろより、本ソフトを同社のオンラインストアで無償公開していたが、そのソースコードの一部に「ImageMaster」のソースコードが流用されていたことが11月に発覚。「ImageMaster」はイメージファイルの編集ソフトで、GPL(GNU General Public License)v2のもとでソースコードを公開していた。同ライセンスで公開されたソースコードを流用したソフトは、自身のソースコードも公開する義務がある。

 同社は、オープンソースに関する取り組みを紹介するブログ“Port 25”上で、ライセンスに反する形でのソースコード流用を認めるとともにこれを謝罪し、「ImageMaster」と同じくGPL v2のもとでソースコードを公開することを約束していた。

 本ソフトを利用するには.NET Framework 2.0が必要なほか、環境によっては「Image Mastering API v2.0 (IMAPIv2.0) の更新プログラム」を適用する必要がある。さらに、利用するUSBメモリは4GB以上のものが必要で、インストールメディア化する際にフォーマットされるので注意。

 また、プロジェクトのトップページからダウンロードできるのは英語版のソフトとなっているが、ダウンロードページの“Other Available Downloads”には日本語版ソフトおよびソースコードも用意されている。

 なお、執筆時現在、“CodePlex”上にあった「ImageMaster」のプロジェクトページは削除されており、ここからソフトやソースコードを入手することはできない。

【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
Windows XP/Vista/7/XP x64/Vista x64/7 x64
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0(09/12/09)

(柳 英俊)