NEWS（10/02/01　16:51）

　Mozillaは1月28日、スマートフォン向けWebブラウザー「Firefox Mobile」の正式版を公開した。今回公開された「Firefox Mobile」は、“Maemo”プラットフォームを採用したノキア製携帯端末（Nokia N810/N900）向けのみとなっているが、Windows上などで実際の動作を体験できるエミュレーターも用意されており、現在MozillaのWebサイトからダウンロードできる。

　「Firefox Mobile」は、「Fennec」という名で開発が進められていた「Firefox」のモバイル版。レンダリングエンジンは「Firefox」v3.6相当のものを搭載しており、最新のWeb標準技術に準拠したWebページも正しく表示できる。また、デスクトップ版と同じく複数のWebページをタブで切り替えて表示したり、一部の拡張機能を利用することも可能。先日公開された拡張機能「Weave Sync」にも対応しており、デスクトップ版とブックマークやWebページの閲覧履歴、表示していたタブの情報などをインターネット越しに同期できる。

　さらに、画面解像度の狭いモバイル端末でも快適に利用できるように、画面デザインも練れらている。たとえば、Webページを画面いっぱいに表示できるように、Webページ閲覧中は各種ボタンは画面左右に隠されている。隠されたボタン類はWebページ全体を左右へドラッグして引っ張り出す仕組みで、たとえば左へドラッグすることで“戻る”“進む”ボタンや設定画面を、右へドラッグすることでタブを表示することが可能。

　そのほか、Webページのダブルクリックでクリック箇所をズーム表示する機能や、Webページをドラッグして慣性をもたせたスクロールを行うといった機能も搭載している。

　なお、「Firefox Mobile」はWindows Mobile向けのアルファ版が公開されているほか、Android版の開発も進められているという。そちらにも期待したい。