NEWS(11/02/07 17:53)

Microsoft、「Windows Home Server 2011」の英語リリース候補版を一般公開

“Drive Extender”機能が廃止、サーバーフォルダはシンプルなNTFSフォルダへ

 米Microsoft Corporationは3日(現地時間)、家庭および小規模ビジネス向けサーバーOS“Windows Home Server”シリーズの次期バージョン「Windows Home Server 2011」の英語リリース候補版(Release Candidate)を公開した。

 「Windows Home Server 2011」は、“Vail”というコードネームで開発が続けられてきた“Windows Home Server”シリーズの最新版。前バージョンがWindows Server 2003(Windows XP)ベースなのに対し、本バージョンはWindows Server 2008 R2(Windows 7)ベースとなっており、クライアントPCのバックアップ機能、ヘルスモニタリング機能、リモートアクセス機能、メディアのストリーミング機能などを備えている。なお、本バージョンからは64bit版のみが提供される。

 本バージョンの主な変更点は、容量の異なるドライブをあたかも1つのドライブにように扱える“Drive Extender”機能が廃止されたこと。一部のドライブが故障してもデータが失われない“データの冗長化”の役割も果たしていたため非常に便利で、同シリーズの目玉ともいえる機能だったが、HDDの容量が飛躍的に増大したこともあり役目を終えたと判断されたようだ。

 新バージョンでのサーバーフォルダは、一般的なNTFS上のフォルダとして動作する仕組みで、複数のドライブへフォルダを作成・複製することでデータの冗長化を行う。そのため、“Drive Extender”機能に関わる各種制限が撤廃されている。なお、切断の恐れのある外付けドライブが実質非推奨になった。新バージョンではサーバーデータを丸ごとバックアップする機能が搭載されており、外付けドライブは当該機能でのみ利用する形になる。

 また、“Drive Extender”は新規ドライブの追加が容易なのが利点のひとつだったが、新バージョンでは新規ドライブへデータを移すためのウィザードが代わりに用意された。また、新規HDDの追加を検知して、ドライブのフォーマットからサーバーフォルダの構成までが手軽に行えるよう工夫されている。

 そのほか、“ボリューム シャドウ コピー サービス(VSS)”を利用したバックアップ・リストア機能や、あらかじめ指定したフォルダを削除できないよう保護する機能などを、前バージョンより引き続き搭載している。

 本リリース候補版は現在、同社の運営するテスター向けのコミュニティサイト“Microsoft Connect”からダウンロードできる。なお、ダウンロードの際は“Windows Live ID”が必要。また、「Windows Home Server 2011」向けのアドインを開発できる「Windows Server Solutions SDK」も更新されており、同じく“Microsoft Connect”からダウンロードできる。

【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
-
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
2011 Release Candidate(11/02/03)

(柳 英俊)