NEWS(11/03/14 16:55)
Google、東北地方太平洋沖地震の被害を「Google Earth」上へ表示するKMLファイル
高精細な衛星画像や避難所の場所といった情報を表示可能
Google Inc.は13日、11日に発生した東北地方太平洋沖地震の被害を「Google Earth」上へ表示するKMLファイル“Japan_earthquake2011_nl.kml”を公開した。現在、同社が運営する災害情報集約サイト“Google Crisis Response”内の“東日本巨大地震(東北地方太平洋沖地震)”ページからダウンロードできる。なお、同ページでは“Google チェックアウト”を利用して日本赤十字社への義捐金を送付することも可能。
“Japan_earthquake2011_nl.kml”は、東北地方太平洋沖地震で大きな被害を受けた東北・関東・北海道地方の太平洋岸の最新衛星写真や地震に関するさまざまな情報を「Google Earth」上に表示できるKMLファイル。安否確認や救援活動の参考になるだろう。
本KMLファイルを開くと「Google Earth」の左ペインにある“場所”ツリーに“Japan Earthquake & Tsunami, March 2011”項目が追加される。この項目以下にあるチェックボックスをON/OFFすることで各種情報の表示・非表示を切り替えられる。
“GeoEye satellite imagery”および“DigitalGlobe satellite imagery”チェックボックスをONにすると、画像衛星運営会社GeoEye社やDigitalGlobe社などが12日に撮影した仙台・いわき・釜石・福島・南相馬・釧路など被害の大きな地域の高精細な衛星画像を表示可能。また、“RADARSAT Satellite Imagery”チェックボックスからはカナダの衛星“RADARSAT”が12日に撮影した八戸の白黒画像を表示できる。
“Modis Satellite imagery”チェックボックス以下のラジオボタンからは、11~13日にかけてNASAの画像衛星“MODIS”が撮影した日本列島の衛星写真を表示可能。“MODIS”の衛星写真は4種類の解像度が用意されており、各項目以下のラジオボタンから切り替えられる。
さらに、“Other Layers”項目以下からは、避難に関するさまざまな情報を表示可能。たとえば、“Japan Shelters”“Tokyo Shelters”からは避難所の位置を青や赤のピンで表示可能。また、“Evacuation Information around Nuclear Plant”からは損傷した福島第1・第2原子力発電所から半径10km・20km圏内を色分け表示できるほか、福島第1原子力発電所から半径100km・200kmの円を表示できる。
そのほか、“USGS Earthquake Data”項目以下からは地震に関するデータを表示できる。たとえば、“Epicenter”をONにすると本震の震源をアイコンで表示できるほか、“Magnitude 8.9 - NEAR THE EAST COAST OF HONSHU, JAPAN”からは各地の震度を色で表すことが可能。また、“Techtonic Plates”からはプレートの境界を黄色の太線で表示でき、“Realtime Earthquakes”からは、余震の震源を表示できる。