NEWS(11/09/01 12:54)
定番FTPクライアントソフト「FFFTP」が開発終了
ソフトの公開は継続。ソースコードも公開されている
定番FTPクライアントソフト「FFFTP」の作者である曽田純(Sota)氏は8月31日、同ソフトの開発を同日をもって終了することを発表した。なお、ソフトの公開は継続される。また、同ソフトは以前よりソースファイルが公開されている。
「FFFTP」は、ローカル側とホスト側のリスト画面を左右に並べて表示するタイプの日本語FTPクライアントソフト。シンプルでわかりやすい操作性や高い安定性により、1997年頃に初めて公開されて以来、約14年間にわたり多くのユーザーに愛用されている。窓の杜でも現在、月間3万から5万回ほどダウンロードされており、ダウンロードランキングでは常にトップ10入りしている人気のソフトだ。
また、(財)インターネット協会が2003年に発表した“オンラインソフトウェア大賞2002”では大賞を受賞した。なお、このときの入賞作品は「Sleipnir」「Opera」「すっきり!! デフラグ」など。
昨年は、“Gumblar(ガンブラー)”と呼ばれるウイルスが「FFFTP」を標的としたことにより、同ソフトで保存したFTP接続パスワードが抜き取られる事例が発生したが、問題が広く告知されてから1週間ほどで対策版となるv1.97が公開。その後マイナーバージョンアップを重ね、昨年10月24日に公開されたv1.97bが最後のバージョンとなった。
同氏によると開発終了の理由は、開発を継続するためのモチベーションが維持できなくなったためとのこと。
FTPというプロトコル自体、よりセキュリティ面で優位なSCPやSFTPなどのファイル転送用プロトコルの登場により役目を終えつつあるが、同ソフトが日本のインターネットの隆盛に一役買ったのは間違いないだろう。オンラインソフト情報サイトとして、窓の杜からも謝辞をお送りしたい。
なお、窓の杜ライブラリの“FTPクライアント”ジャンルでは、「WinSCP」や「Cyberduck」などSCPやSFTPにも対応するクライアントを紹介しているので、参考にしてほしい。