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通信経路を匿名化するWebブラウザー「Tor Browser 5.5」、日本語に対応

フォント列挙攻撃への防御を追加するなど、プライバシー保護機能も強化

「Tor Browser」v5.5

 接続経路の匿名化を実現する技術“Tor”が組み込まれた「Firefox」ベースのWebブラウザー「Tor Browser」の最新版「Tor Browser 5.5」が、27日に正式公開された。Windows/Mac/Linuxに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在“Tor Project”のWebサイトからダウンロードできる。

 今回のアップデートではベースとなる「Firefox ESR」がv38.6へとアップデートされた。これに伴い、いくつかのセキュリティ問題が解決されているので、旧バージョンを利用中のユーザーはかならずアップデートを行っておきたい。

 また、プライバシー関連ではフォント列挙攻撃(font enumeration attacks)に対する防御が追加された。まだ改善の余地はあるものの、フォントのレンダリングパターンがシステムを特定するフィンガープリント(指紋)として使われてしまうのをある程度防ぐことができるという。加えて、“Shared Workers”をファーストパーティドメインから隔離するなどの防御策も追加された。

 そのほかにも、日本語に対応したのもうれしいポイント。インストーラーで日本語を選択すれば、完全に日本語化された「Tor Browser」を利用することができる。

インストーラーで日本語を選択すれば、完全に日本語化された「Tor Browser」を利用することができる

ソフトウェア情報

「Tor Browser」Windows版
【著作権者】
The Tor Project, Inc
【対応OS】
Windows XP/Vista/7/8/10
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
5.5(16/01/27)

(樽井 秀人)