レビュー
GDIリソースのリークを調べるのに利用できるツール「GDIView」
それぞれのプロセスによって開かれているGDIハンドルとその詳細情報をリスト表示
2016年12月7日 16:26
「GDIView」は、それぞれのプロセスによって開かれているGDIハンドルとその詳細情報をリスト表示できるツール。Windows 2000/XP/Vista/7/8/10およびWindows Server 2003/2008に対応する寄付歓迎のフリーソフトで、作者のWebサイトからダウンロードできる。
GDI(Graphics Device Interface)とは、ディスプレイやプリンターへ出力するためのイメージを描画するための仕様および機能のこと。そして、このGDIで利用するブラシやペン、フォント、ビットマップ、描画領域(デバイスコンテキスト)といったリソースを識別・管理するために割り当てられているのが“ハンドル”だ。本ソフトを利用すると、各タイプごとのGDIハンドルの合計を取得したり、GDIハンドルの詳細情報を閲覧することが可能。開発者がGDIリソースのリーク(後始末漏れ)を追跡するのに役立つ。
本ソフトは上下分割式の2ペイン構成になっている。上部ペインに表示されているのはシステムで現在動作しているプロセスのリストで、プロセスの名前やパスといった情報と、それが開いているGDIハンドルの数がタイプごとに集計したデータがリストビューとして表示される。それぞれのプロセスの情報を一覧したい場合は、ダブルクリックしてプロパティ画面へアクセスするとよい。これらの情報を単一のダイアログにまとめて表示することができる。
選択したプロセスが開いているGDIハンドルの詳細情報は、下部ペインで閲覧することが可能。それぞれのGDIハンドルのリソースタイプ、カーネルアドレス、検出された数と日時などをリストビューで確認できる。[Options]メニューからGDIハンドルの追加情報を取得するオプションを有効化すれば、[Extended Information]カラムでフォントの名前やビットマップの大きさといった情報を取得することも可能だ。
さらに、本ソフトは自動更新機能を備えており、[Options]-[Auto Refresh]オプションを有効化することでGDIハンドルを定期的に集計し直すことも可能。[F4]キーを押せば上ペインに表示されるGDIハンドルのカウントを増減表示へ切り替えられるので、リソースのリークを簡単に突き止めることができるだろう(元の合計表示へ戻すには[F2]キーを押す)。また、[Mark New Handles]オプションを有効化すれば、新規に検出されたGDIハンドルの背景を下ペインでハイライトさせることもできる。
ソフトウェア情報
- 「GDIView」
- 【著作権者】
- Nir Sofer 氏
- 【対応OS】
- Windows 2000/XP/Vista/7/8/10およびWindows Server 2003/2008
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 1.26