レビュー

NTFSファイルシステムの“代替データストリーム”をGUIで管理「ADS Manager」

データストリームの追加・削除や代替データストリームを含むファイルの検索が可能

NTFSファイルシステムの“代替データストリーム”をGUIで管理「ADS Manager」 「Alternate Data Stream Manager(ADS Manager)」v0.1.0.26
「Alternate Data Stream Manager(ADS Manager)」v0.1.0.26

 「Alternate Data Stream Manager(ADS Manager)」は、NTFSファイルシステムの“代替データストリーム”を管理できるGUIツール。寄付歓迎のフリーソフトで、編集部にてWindows 10で動作を確認した。作者のWebサイトからダウンロードできる。

NTFSファイルシステムの“代替データストリーム”をGUIで管理「ADS Manager」 ダウンロードしたファイルのプロパティ画面。“ZoneId”と呼ばれる“代替データストリーム”が付与されているため、インターネットで取得したファイルであることがわかる
ダウンロードしたファイルのプロパティ画面。“ZoneId”と呼ばれる“代替データストリーム”が付与されているため、インターネットで取得したファイルであることがわかる

 “代替データストリーム(Alternate Data Streams:ADS)”とはNTFSの機能のひとつで、ファイルやフォルダーへ追加的なデータを紐づけることが可能。一般ユーザーの目に触れることは少ないが、たとえば、インターネットからダウンロードしたファイルへOSがセキュリティ情報を付加する(ZoneId)といった用途に利用されている(“ZoneId”が付いたままのファイルを開こうとすると、セキュリティ警告が表示される)。

 代替データストリームの有無は“Windows Sysinternals”で公開されているコマンドラインツール「Streams」などで確認・削除できるが、本ソフトのようなGUIツールの方が何かと便利なのではないだろうか。

 本ソフトのメイン画面は、[Analyze]と[Search]という2つのタブから成っている。

NTFSファイルシステムの“代替データストリーム”をGUIで管理「ADS Manager」 [Analyze]タブ
[Analyze]タブ
NTFSファイルシステムの“代替データストリーム”をGUIで管理「ADS Manager」 [Search]タブ
[Search]タブ

 [Analyze]タブでは、指定したファイルに代替データストリームが含まれているかどうかを確認することが可能。試しにどこからかダウンロードしたファイルをドラッグ&ドロップで読み込ませると、リストビューに“Zone.Identifier”というファイルストリームが含まれているのがわかるだろう。これが“ZoneId”と呼ばれる代替データストリームの一種だ。画面下部にあるプレビュー機能を利用すれば、ダウンロードリンクなどの情報を閲覧することもできる。

 さらにこの[Analyze]タブでは、代替データストリームの追加や削除が可能。指定した代替データストリームの内容をファイルへ書き出したり(エクスポート)、逆にファイルを読み込んで代替データストリームに追加することもできる(インポート)。

 一方、[Search]タブでは指定したフォルダーに代替データストリームを含むファイルがあるかどうかを検索すること可能。検索結果に表示されるファイルストリームをダブルクリックすれば、その詳細を[Analyze]タブで確認することができる。

ソフトウェア情報

「Alternate Data Stream Manager(ADS Manager)」
【著作権者】
Dmitry Brant 氏
【対応OS】
Windows(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
0.1.0.26