レビュー
“Facebook”がなにを収集し、なにを得ているのかをシミュレートする「Data Selfie」
“Facebook”をのぞく時、“Facebook”もまたこちらをのぞいているのだ
2018年4月12日 06:00
「Data Selfie」は、“Facebook”が収集しているのと同様のデータを集め、それを可視化・分析するツール。「Google Chrome」と「Firefox」に対応する拡張機能で、公式サイトから無償でダウンロードできる。
“Facebook”のユーザーデータが不適切に外部提供されていた事件は記憶に新しいが、実際にどれほど問題なのか、ピンとこないという人も少なくないだろう。どんな情報が収集され、どのように活用(悪用?)されているのだろうか。
今回紹介する「Data Selfie」は、それを体験できるツールだ。オープンソースで開発されており、プライバシーポリシーも公開されているほか、匿名化などの処理も施されているようだが、あくまでも自己責任で利用してほしい。
本拡張機能はユーザーが“Facebook”を閲覧する際にバックグラウンドで動作し、ユーザーのアクティビティを記録する。たとえば、ユーザーが投稿した記事や返信、“いいね”などの反応、ニュースフィードでクリックした記事、投稿を読むのに費やされた時間などといった情報だ。そして、それをさらに“IBM Watson”や“Apply Magic Sauce”といった機械学習サービスにかけて分析し、関心のある事柄や性格、宗教、政治的信条などを推測する。
「Data Selfie」によって収集・分析されたデータは、専用のダッシュボードで確認できる。ダッシュボードは、拡張機能のポップアップにある[Your Data Selfie]ボタンを押すとアクセス可能。一番上のグラフは“Facebook”でいつ何をしたかをプロットしたグラフだ。その下には、どのユーザーの投稿を読むのに時間を費やしたか、どのページに時間を費やしたか、誰の投稿に“いいね”を付けたかがリストアップされる。
さらに下へスクロールすると、機械学習による分析結果を閲覧することが可能。本拡張機能では、画像に何が写っているか、コンテンツに関連のある人物と組織、およびそれに対する好悪、閲覧したコンテンツのカテゴリ、性格の予測、宗教的傾向、政治的信条、ショッピングの好み、健康や活動に関する好みなどをチェックすることができる。
編集部にて10日ほど試用したところ、“データ不足”として分析できない項目が少なからずあったが、やろうと思えばこうした情報も予測できるようになるというのは驚くべきことだ。
ソフトウェア情報
- 「Data Selfie」
- 【著作権者】
- DATA X
- 【対応OS】
- (編集部にてWindows 10で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 0.1.1(18/03/19)