レビュー

“Scratch”のプログラムでドローンの動きをシミュレートできる「DroneSimulator2」

実際のParrot社製ミニドローンを制御することも可能

「DroneSimulator2」

 「DroneSimulator2」は、“Scratch”で作成したプログラムに従って3Dの仮想空間内でドローンの動きをシミュレートできるツール。64bit版を含むWindows 7/8/8.1/10に対応するフリーソフトで、編集部にてWindows 10で動作確認した。作者のWebサイトからダウンロードできる。

導入方法

 プログラミングには「Scratch 2.0 オフラインエディター」(以下、「Scratch」)を利用する仕組みのため、あらかじめインストールしておこう(要Adobe AIR)。次に、「DroneSimulator2」と「Scratch」を起動し、「Scratch」の[ファイル]メニューを[Shift]キーを押しながらクリックして[実験的なHTTP拡張を読込み]項目を選択する。あとは、ファイルを開くダイアログで「DroneSimulator2」のインストールフォルダー内にある“ScratchDrone_1.4.s2e”を選択すれば準備は完了だ。

[ファイル]メニューを[Shift]キーを押しながらクリックして[実験的なHTTP拡張を読込み]項目を選択
ファイルを開くダイアログで“ScratchDrone_1.4.s2e”を選択

 作者サイトからダウンロードできるサンプルデータ“Sample_Programming001.zip”に含まれるSB2形式のファイルを「Scratch」で開いて利用する場合は“ScratchDrone_1.4.s2e”を読み込ませる必要はない。サンプルデータを改造して利用する場合はこちらの方が簡単に利用できるだろう。

「Scratch」でプログラミング

 準備が整ったら、あとは「Scratch」でプログラムを組み実行するだけで、「DroneSimulator2」のウィンドウ内でドローンの動きがシミュレートできる。ドローンの制御用ブロックは「Scratch」の[スクリプト]タブにある[その他]画面に追加されており、離陸・着陸・前進・上昇・下降・旋回・左右移動といった基本の動きのほか、これらを同時進行で行うもの、移動停止(ホバリング)といったドローンならではのものなどが用意されている。もちろん、「Scratch」に元から用意されている変数や条件分岐などのブロックも利用可能だ。

制御用ブロックは[スクリプト]タブにある[その他]画面に追加され

「DroneSimulator2」での表示

「DroneSimulator2」のウィンドウ

 「DroneSimulator2」のウィンドウでは、カメラを固定視点から、ドローンの一人称視点、機体を後方から追随する視点などに切り替えたり、ドローンの移動速度を調整することが可能。画面右上には常にドローンを上空から見たミニウィンドウが表示される。

カメラをドローンの一人称視点などに切り替え可能

 さらに、「DroneSimulator2」はAndroidアプリ「キッズドローン」と連携して実際のParrot社製ミニドローンを制御することも可能だ。

ソフトウェア情報

「DroneSimulator2」
【著作権者】
(株)車輪の再発見
【対応OS】
64bit版を含むWindows 7/8/8.1/10
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
-(18/08/18)