レビュー
CSVの区切り文字変更や文字コード変換などを一括処理「CSVのお供:アテンダントCSV」
「Excel」で読み込んだ際に先頭の“0”が消えたり、日付と解釈されることを防ぐことも
2020年12月18日 15:57
「CSVのお供:アテンダントCSV」は、CSVを扱う際に便利な処理を一括で行えるツール。Windows 7/8/10に対応するフリーソフトで、作者のWebサイトからダウンロードできる。なお、動作には「PowerPoint 2007」「Excel 2007」以降がインストールされている必要がある。
複数CSVファイルに対して一括検索や置換が行えるほか、指定文字列を含む行を別ファイルに抜き出したり、文字コードの変換などを一括で行える。中でも、CSVの区切り文字であるダブルクオーテーション(")を削除・付加する機能では、「Excel」で読み込んだ際に先頭の“0”が消えたり、指数表記になってしまったり、日付として解釈されることを防ぐ加工を施すことが可能だ。
それぞれの処理はメインウィンドウにまとめられており、そこから専用のダイアログを呼び出して行う仕組み。マウスカーソルを各機能にポイントするとメインウィンドウ右側に表示されるヘルプウィンドウで簡単な説明が表示されるので参考にするとよいだろう。
処理対象ファイルの指定はフォルダー単位でもファイル単位でも行え、ファイル名による絞り込みや除外指定も可能。処理結果はファイルを上書きせず、ファイル名に特定の文字列を付加したり、別フォルダーに出力する。処理後のファイルは内臓のCSVビューワーで結果を確認することが可能だ。
以下に主な機能の簡単な説明を列挙する。
- 文字コード変換:文字コードや改行コードを変換する
文字コードはShift-JIS/UTF-8/EUC/UTF-16(UTF-8はBOM付き・なしを選択可能)、改行コードはCRLF/LFを相互に変換可能 - CSV検索/複写:指定文字列で一括検索し、該当ファイル・行をリストアップ
一度に3つまでのキーワードを検索可能。ファイルごとにヒットした行を抜き出した新しいファイルを作成することもできる - CSV置換:指定文字列を検索して、別の文字列へ置換
一度に3つまでのキーワードを検索・置換可能 - CSV文字列を含む行を1ファイルに:指定文字列で一括検索し、ヒットした行を1つのCSVファイルにまとめる
一度に3つまでのキーワードを検索可能 - CSV区切り文字変更:区切り文字をカンマ(,)、コロン(:)、セミコロン(;)、タブに変更
- CSV囲み文字変更:CSVの囲み文字であるダブルクオーテーション(")を不可・削除
「Excel」で読み込んだ際に先頭の“0”が消えたり、指数表記になってしまったり、日付として解釈されることを防ぐ加工を施すことも可能 - CSV個人情報削除マスク:指定列のデータを“*”などの伏字に変換して個人情報などを判読不能にする
- CSV列の挿入削除入れ替え:列を入れ替えたり、追加・削除する
- CSV列の結合:複数の列を1つの列に結合する
都道府県・市区町村・番地などの列に分かれたデータを1つにまとめる時に便利 - CSVファイルのSORT:指定した列の値で並べ替え
数値として並べ替えたり、空白を削除した並べ替えが可能 - CSVファイルの結合:複数ファイルを結合
タイトル行を考慮した結合ができる。異なる文字コードのファイルが混在している場合にも対応 - CSV全半角大小かなカナ変換:全角・半角、大文字・小文字、ひらがな・カタカナを相互に変換
- CSV住所分割再編:都道府県・市/群・区・番地などで列を分割
住所のデータベースを使って分割できる
検索・置換系の機能では対象となる列を指定することも可能だ。
なお、無料版となる「CSVのお供:アテンダントCSV」では、一度に処理できるファイル数が16個に制限されている。それ以上のファイルを一括処理したい場合は、「Excel」「PowerPoint」「Word」なども処理できる有償版(税込み6,490円)を購入する必要がある。
ソフトウェア情報
- 「CSVのお供:アテンダントCSV」
- 【著作権者】
- (有)オズシステム
- 【対応OS】
- Windows 7/8/10
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 2.10(20/11/06)