REVIEW（10/06/01）

　「AIWI-Lite」は、iPhone/iPod touchをパソコンと接続してワイヤレスのタッチパッドやキーボード、ゲームコントローラーにできるソフト。Windows XP/Vista/7および同64bit版に対応するフリーソフトで、作者のWebサイトからダウンロードできる。なお、動作には「Bonjour Print Services for Windows」が必要。

　iPhone/iPod touchとパソコンを接続するには、まずパソコンへ「AIWI-Lite」をインストールするとともに、“iTunes Store”からiPhone/iPod touchへ専用のアプリ「AIWI free」をインストールする。次に、パソコンとiPhone/iPod touchを同一のLAN回線へ接続し、「AIWI-Lite」と「AIWI free」を起動した状態で互いを認識するまで待とう。なお、うまくつくながらない場合には無線LANのアドホック接続を利用することもできる。

　パソコンとiPhone/iPod touchが互いを認識すると、iPhone/iPod touchの画面がタッチパッドの画面に切り替わり、パソコンのタッチパッドと同様に利用できるようになる。タッチパッド画面には右クリック・左クリックボタンが装備されているほか、スペースキーや［Enter］［Esc］キーも用意されている。

　また、タッチパッド画面の［Slide to switch］ボタンをスライドすることで、キーボード画面に切り替えることが可能。キーボード画面ではiPhone/iPod touch標準の仮想QWERTYキーボードでアルファベット・数字・記号を入力できるほか、画面の上部がタッチパッドになっておりマウスも操作できる。ただし、フリック入力には対応しておらず、かなを直接入力することはできないが、パソコン側で日本語入力を有効にしていれば、ローマ字入力による日本語入力が可能。

　さらに、特定のゲームを「AIWI-Lite」上から起動することで、iPhone/iPod touchをそのゲーム専用のコントローラーとして利用することができる。専用コントローラーとして利用する際はタッチ操作のほか、加速度センサーなどを利用することが可能となっており、Wiiリモコンのような操作を楽しめる。

　たとえば、足場から落ちないようにボールを転がしてゴールまで導くFlashゲーム「Cranergy Ball」を起動し、［Slide to switch］をスライドさせると画面が板の上に赤い木の実が乗っているイメージ画像へ切り替わる。この状態でiPhone/iPod touchを横向きに持って傾けると、ゲーム内のボールが傾けた方向へ進む仕組み。

　対応するゲームはWeb上で公開されているフリーのFlashゲームのほか、「Tiger Woods PGA TOUR 08」「Virtual Tennis 2009」といった市販のゲームにも対応している。さらに、「Microsoft PowerPoint」専用のコントローラーも用意されている。