レビュー

非常駐型、マルウェアの侵入を事前に防ぐセキュリティツール「SpywareBlaster Home」

「Internet Explorer」「Firefox」「Google Chrome」などをサポート

「SpywareBlaster Home」

 「SpywareBlaster Home」は、スパイウェアやアドウェアが意図せずシステムにインストールされるのを防止するセキュリティツール。Windows 2000/XP/Vista/7/8(64bit版を含む)に対応する寄付歓迎のフリーソフトで、私的および教育目的に限り無償で利用可能。作者のWebサイトからダウンロードできる。

 本ソフトを利用すると、快適なWebブラウジングを邪魔する迷惑なプログラムの侵入を阻止することができる。対象となるのは、以下のような迷惑プログラム。

  • スパイウェア:プライバシーにかかわる情報(閲覧履歴など)を外部へ送出する
  • アドウェア:ポップアップ広告などを表示する
  • ブラウザーハイジャッカー:ホームページや検索エンジンの設定を勝手に書き換える
  • ダイヤラー:国際電話やダイヤルQ2へ接続させる(最近はほぼ絶滅)

 「SpywareBlaster」が行うのは、マルウェアの侵入を事前に防止するために、ブラウザーやシステムの設定を変更すること。不審なサイトやプログラム、ユーザー情報をトラッキングするCookieなどのデータベースを取得し、システムやブラウザーのブラックリストへ登録するといったパッシブ(受動的)な防御策を施す。サポートされているブラウザーは「Internet Explorer」「Firefox」「Google Chrome」の3つ。IEエンジンを利用しているサードパーティ製ブラウザーもサポートの対象に含まれる。

「SpywareBlaster」で「Internet Explorer」の“Cookie Protection”を有効化すると、迷惑なCookieが「Internet Explorer」のブロックリストに追加される

 これは定番スパイウェア対策ソフト「Spybot - Search & Destroy」で言うところの“Immunization(免疫)”に近い機能と言える。システムに常駐するタイプではないため、負荷がほとんどないのが利点だ。

 一方、一般のマルウェア対策ソフトとは異なり、すでにシステム内に侵入したマルウェアのスキャン・駆除といったアクティブ(能動的)な防御策をもたない点には注意してほしい。マルウェアをスキャンするタイプのセキュリティツールと必ず併用する必要がある。また、週に一度を目途に、手動でのアップデートが推奨されている。自動アップデート機能を利用するには、有償ライセンス(年額14.95米ドル)の購入が必要。

ソフトウェア情報

「SpywareBlaster Home」
【著作権者】
BrightFort LLC
【対応OS】
Windows 2000/XP/Vista/7/8(32bit版および64bit版)
【ソフト種別】
フリーソフト(私的および教育目的の利用に限る)
【バージョン】
5.0(13/03/01)

(柳 英俊)