レビュー
機密ファイルをオーディオファイルへ隠すことができるデータ隠蔽ツール「DeepSound」
AES-256暗号化に対応。オーディオCDに書き込んで秘密のデータをやり取りすることも
(2014/6/20 11:00)
「DeepSound」は、機密ファイルをオーディオファイルへ隠すことができるデータ隠蔽ツール。Windows XP/Vista/7/8に対応する寄付歓迎のフリーソフトで、作者のWebサイトからダウンロードできる。なお、動作には.NET Framework 3.5が必要。
本ソフトは、秘密にしておきたいファイルをオーディオファイルの中へ隠すことができるステガノグラフィーツール。WAVE/FLAC/WMA Lossless/MP3形式のオーディオファイルが入れ物として選択可能で(ただし、MP3はWindows Vista以降のみ)、隠しファイルを埋め込んだオーディオファイルはWAVEまたはFLAC形式で出力される。
データが埋め込まれたWAVE/FLACファイルはもちろん、そのままメディアプレイヤーで再生することが可能。WAVEとFLACの間でならば、フォーマットを変換しても埋め込まれたデータが失われることはない。オーディオCDへ書き込んで配布するといったことも可能だ。ただし、フォーマット変換や書き込みの際に音量のノーマライズ処理などを施すとデータが破壊されてしまうので注意しよう。
本ソフトは縦分割型の2ペインになっており、左側がファイルツリー、右側がオーディオファイルに埋め込まれたファイルのリストビューになっている。
オーディオファイルへデータを埋め込む場合は、ファイルツリーでオーディオファイルを選択した状態で、リストビューへ機密ファイルをドラッグ&ドロップで追加し、[Encode]ボタンを押す。すると、出力先フォルダへオーディオファイルが出力される。
逆に、オーディオファイルからデータを取り出すには、ファイルツリーでデータが埋め込まれたオーディオファイルを選択して[Extract secret files]ボタンを押せばよい。オーディオファイルと同じフォルダに、埋め込んだファイルが抽出される。
なお、オーディオファイルへ埋め込めるファイルのサイズには制限があるので注意。ファイルサイズの上限は出力されるオーディオファイルの品質に依存しており、“Low”の場合はオーディオファイルのサイズの1/2まで、“Normal”の場合は1/4まで、“High”の場合は1/8までとなっている。リストビューの下にあるプログレスバーで空き領域を確認しながらファイルを追加していこう。
出力するオーディオファイルの品質やフォーマット、出力先のフォルダといったオプションは[Settings]ダイアログで指定可能。AES-256で出力ファイルを暗号化するように指定することもできる。ファイルを暗号化しておけば、もしオーディオファイルにデータを埋め込んでいることが露見しても、パスワードなしには復号できなくなるので安心だ。
ソフトウェア情報
- 「DeepSound」
- 【著作権者】
- Jospin(Jozef Batora) 氏
- 【対応OS】
- Windows XP/Vista/7/8
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 1.5