レビュー

軽量・高速な“Electron”製のコマンドランチャー「Hain」

[Alt]+スペースキーですばやく起動し、検索も高速。プラグインでコマンドの追加も

「Hain」v0.3.0

 「Hain」は、キーボードでコマンドを入力するタイプのランチャーソフト。編集部にてWindows 10で動作を確認した。“GitHub”のプロジェクトページから無償でダウンロードできる。

 本ソフトの特徴は、“Electron”で開発されていること。“Electron”は「Chromium」と「Node.js」をベースにしたオープンソースのフレームワークで、HTML/CSS/JavaScriptといったWeb開発ではお馴染みの技術を使いながら、Windows/Mac/Linuxをサポートするクロスプラットフォームのデスクトップアプリを開発できる。本ソフトは今のところWindowsのみで動作するが、将来的にはMacやLinuxもサポートされるかもしれない。

 さて、JavaScriptで開発されていると聞くと気になってしまうのがアプリケーションのパフォーマンスだが、本ソフトは[Alt]+スペースキーですばやく呼び出せるし、コマンドを入力した際のレスポンスも申し分ない。コマンド欄にキーワードを入力していくと、それに合致するファイルやフォルダー、ショートカットの候補がリアルタイムで更新されるので、目的のものを候補から選択して[Enter]キーを押せばアクセスできる。

 また、「Hain」では独自のコマンドを利用することも可能。コマンドの多くは“/”から始まり、初期状態では「Hain」のバージョンを表示する“/about”、設定画面へアクセスするための“/preferences”などのコマンドがプリセットされている。“=”のあとに数式を入力して[Enter]キーを押せば、簡単な計算を行うこともできる。

キーワードでファイル・フォルダー・ショートカットを検索
“=”のあとに数式を入力して[Enter]キーを押せば、簡単な計算を行うことも

 さらに、本ソフトはプラグイン機構を備えており、自由にコマンドを追加して機能を拡張することも可能。プラグインの追加は、「npm」によく似たパッケージマネージャー「hpm」で行う仕組み。「hpm」自身も「Hain」のコマンドとして実装されており、“/hpm install (パッケージ名)”(指定したパッケージをインストール)などといった風に利用することができる。

独自のコマンドを利用
Naverの辞書サービスを利用したプラグインを追加した例

ソフトウェア情報

「Hain」
【著作権者】
Heejin Lee 氏
【対応OS】
Windows(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
0.3.0(16/04/30)

(樽井 秀人)