REVIEW(09/12/10)
WindowsでWebアプリの実行環境を手軽に構築「Microsoft Web Platform Installer」
IIS/ASP.NET/PHP/SQL Server/MySQLを一括導入、WordPressなど人気アプリにも対応
「Microsoft Web Platform Installer」v2.0は、Webアプリケーションの実行・開発に必要なソフトウェアを一括でインストールできるマイクロソフト公式ソフト。Windows XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7に対応するフリーソフトで、同社のWebサイトからダウンロードできる。
Webアプリケーションの開発に興味はあるが、環境の構築が面倒だったり、途中で挫折してあきらめてしまうという人は多いのではないだろうか。そんなときに便利なのが、「Microsoft Web Platform Installer」だ。ウィザード形式でWebアプリケーションの実行環境を簡単に構築できる。
一般的にWebアプリケーションはUNIX環境、しかもWebサーバーに「Apache」を利用して開発・動作している場合が多く、Windows環境でIISを利用したWebアプリケーションの事例は比較的乏しい。そのため、Webや書籍で得られる情報量も限られており、些細な設定ミスやインストール順序の間違いでつまずいてしまうことが多いように思われる。しかし、本ソフトを利用すれば初心者でも簡単に開発・実行環境を整えることができるのではないだろうか。
開発フレームワークとして利用できるのは、ASP.NETとPHP。WindowsアプリケーションでC#やVisual Basicなどの.NET対応プログラミング言語に慣れたユーザーだけでなく、Windows環境でWebアプリケーションを開発・テストしたいPHP開発者にとっても便利だろう。データベースソフトは、同社製の「SQL Server Express 2008」のほか、オープンソースのデータベース「MySQL」も利用可能。加えて、同社製の開発環境「Visual Web Developer」をはじめとする開発ツールも、本ソフトからインストールできる。
さらに、本ソフトはASP.NETやPHPで開発された人気のあるWebアプリケーションを導入することも可能。たとえば、“WordPress”“BlogEngine.NET”といったブログエンジン、“Drupal”“DotNetNuke”といったCMSなどに対応しており、これらのアプリケーションを体験したい、スキン・テーマ・プラグインなどを作成するために導入したいといった場合に利用するとよい。
使い方は簡単で、必要なコンポーネントのチェックをONにして[インストール]ボタンを押すだけ。動作に必要な依存関係のあるコンポーネントがあれば、それらも自動で選択され一括導入される仕組み。
Webアプリケーションの導入時に必要なデータベースの設定、ユーザーアカウントの登録作業なども、本ソフト上でウィザード形式で行える仕組みになっており、途中で迷うことなく設置作業を完了できるだろう。
- 【著作権者】
- Microsoft Corporation
- 【対応OS】
- Windows XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 2.0(09/10/05)