REVIEW(10/03/09)
SCP/SFTP/FTPSなど安全性の高い接続方式にも対応したFTPクライアント「WinSCP」
画面デザインを“エクスプローラ”と“コマンダー”の2種類から選べる
「WinSCP」は、オープンソースで開発されているFTP/SFTP/SCPクライアントソフト。Windows 7を含むWindows 95以降に対応する寄付歓迎のフリーソフトで、本ソフトの公式サイトからダウンロードできる。
本ソフトは、“SCP(Secure Copy Protocol)”や“SFTP(SSH File Transfer Protocol)”といったSSHを利用する安全性の高い接続プロトコルにも対応したFTPクライアントソフト。送受信データをSSL/TSLで暗号化する“FTPS(File Transfer Protocol over SSL/TLS)”にも対応しており、ローカルPCとサーバー間で安全なファイルのやり取りが可能。
最近、“Gumblar”ウイルスをはじめとしたマルウェアによる攻撃により、FTPクライアントの通信内容が盗聴される事例が多発しているが、その対策としてはこのようなセキュリティの高いプロトコルを利用して通信を暗号化するのが有効だ。
さらに、任意のフレーズをもとにローカルPCへ保存したFTP接続情報を“AES”方式で暗号化するマスターパスワード機能も搭載している。マスターパスワードを設定すれば、保存済みの接続情報を抜き取るタイプのマルウェアにも対抗できるだろう。もちろん、そもそもマルウェアに感染しないための対策が必要なのは言うまでもない。
本ソフトの画面デザインには、ツリービューとファイルリストをもつ“エクスプローラ”モードと、ローカルPCとサーバーのファイルリストを左右に並べた“コマンダー”モードの2種類が用意されており、インストール時に選択することが可能。
サーバー上のファイルを管理する用途がメインなら“エクスプローラ”を、Webサイトを管理していて、ローカルPCとサーバーのフォルダやファイルを同期する用途がメインなら“コマンダー”を選択するとよいだろう。なお、画面デザインはあとから“環境設定”ダイアログの[環境]-[外観]から変更することもできる。
そのほかの特長としては、サーバー上のファイルを編集できるテキストエディターを搭載していることが挙げられる。スクリプトファイルを書き換えたい場合などに便利だ。
- 【著作権者】
- Martin Prikryl 氏
- 【対応OS】
- Windows 95以降(Windows 7を含む)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 4.2.7(10/03/04)