REVIEW(12/02/17)
「Google Chrome」で“EPUB 3”コンテンツを管理・閲覧できる「Readium」
“EPUB 3”コンテンツの閲覧やテストに利用できる
「Readium」は、「Google Chrome」上で“EPUB 3”コンテンツを閲覧可能にするアプリケーション。「Google Chrome」v15以降に対応するフリーソフトで、編集部にて「Google Chrome」v17.0.963.56で動作を確認した。現在、“Readium”プロジェクトの公式サイトからダウンロードできる。
“Readium”は、オープンソースのHTMLレンダリングエンジン“WebKit”を用いて“EPUB 3”ビューワーのリファレンス実装を開発することを目的としたプロジェクト。米国の電子書籍規格標準化団体“International Digital Publishing Forum(IDPF)”が中心となって開発が進められており、今回紹介する「Readium」は、その最初の成果となる。
「Readium」は「Google Chrome」用のアプリケーションとして動作し、“EPUB 3”形式の電子書籍を閲覧可能。オープンソースで開発されており、BSDライセンスで公開されている。ただし、現時点ではあくまでも著者、出版社、開発者などが“EPUB 3”コンテンツの閲覧・テストを行うためのベータ版として公開されており、未実装の機能も存在する。利用の際は注意してほしい。
「Readium」は、大きく分けて電子書籍の管理と閲覧の2つの機能を備える。
まず「Readium」を起動すると、電子書籍の管理画面があらわれる。ここでは、ファイルのURLやローカルに保存したファイルを指定してコンテンツを追加することが可能。コンテンツを追加する際は、それが正しい“EPUB 3”形式であるかどうかチェックすることもできる。
追加したファイルはローカルストレージに保存され、リストまたサムネイル表示で一覧することが可能。もちろん、そこからファイルを削除することもできる。現時点ではコンテンツの検索機能までは実装されていないようだ。
次に、電子書籍の管理画面でコンテンツのアイコンをクリックすると、ビューワー画面が表示される。ビューワー画面では、特定領域へマウスカーソルを移動させるとツールバーが現れ、ページ送りや文字の大きさ調整、目次の表示・非表示の切り替え、見開き表示と単ページ表示の切り替えなどが可能。
また、全画面表示機能も備える。さらに、キーボードのカーソルキーでのページ送りにも対応。左右キーを押せばページの移動が、上下キーを押せばコンテンツをスクロール表示させることができる。
そのほか、Web上の“EPUB 3”コンテンツのリンクをクリックして、「Readium」で閲覧することも可能。その際、開いたコンテンツは自動で電子書籍の管理画面に追加される。当該コンテンツを再び閲覧したい場合は、管理画面から簡単に開くことができる。
- 【著作権者】
- International Digital Publishing Forum
- 【対応OS】
- (編集部にてWindows 7で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 0.1.7(12/02/13)