レビュー

「メモ帳」を卒業したい人にお勧め。HTMLの記述に特化したエディター「monoeditor」

ファイルの自動保存・暗号化機能なども搭載。統合開発環境の補助としても

「monoeditor」

 「monoeditor」は、Webコンテンツを記述するための便利な機能を多数備えたテキストエディター。.NET Framework 3.5以降がインストールされたWindowsに対応するフリーソフトで、編集部にてWindows 8で動作を確認した。作者のブログからダウンロードできる。

 本ソフトの見た目はWindows標準のテキストエディター「メモ帳」とあまり変わりがなく、基本的な編集機能も「メモ帳」とさほど違いはない。しかし、「メモ帳」では機能不足に感じられる場面、とくにHTMLやCSSを記述する場合に役立つ機能を数多く搭載しており、使いやすい。

画像ファイルをエディター画面へドラッグ&ドロップしてBase 64エンコード

 たとえば、画像ファイルをエディター画面へドラッグ&ドロップすれば、そのファイルをBase 64エンコードして表示することが可能。このデータを“image”タグの“src”属性などで利用すれば、外部の画像ファイルへリンクすることなく、HTMLへ直接画像データを埋め込むことができる(data URI scheme)。

 また、ファイルのドラッグ&ドロップでリンク(“a”タグ)を挿入する機能も搭載している。この機能は、HTMLファイルやPHPファイルなどを編集している場合にのみ利用可能。画像ファイルの場合は“img”タグ、JavaScriptファイルの場合は“script”タグ、CSSファイルの場合は“link”タグが、“a”タグの代わりに挿入されるのも気が利いていてよい。

 そのほかにも、メニューバーから利用できるスニペット機能、URLエンコード・デコード機能、HTMLエンコード・デコード機能、カラーコードの挿入機能などを搭載。「メモ帳」よりも効率的にHTML/CSS/JavaScriptなどを記述できる。なにかと動作の重い統合開発環境の補助として利用すれば役立ちそうだ。

スニペット機能。“Snippets”フォルダにテキストファイルを入れるだけで拡張可能
URLエンコード・デコード機能、HTMLエンコード・デコード機能、カラーコードの挿入機能なども搭載

 一方、HTML/CSSをまったく書かないユーザーにもお勧めできるのが、ファイルの自動保存機能とファイルの暗号化機能だ。

 ファイルの自動保存機能を利用すれば、編集中のファイルが定期的に自動保存されるので、編集内容が失われるリスクを減らすことができる。ファイルの保存間隔は設定ダイアログで指定可能で、一時ファイルを作成するか、作業中のファイルを上書きするかを選ぶことができる。

 ファイルの暗号化機能はNTFSの暗号化ファイルシステム (EFS: Encrypting File System) の機能を利用して、ファイルの作成者しかファイルを開けないようにするもの。Windows XP Home Editionなどでは利用できないので注意しよう。

ファイルの自動保存機能
ファイルの暗号化機能

ソフトウェア情報

「monoeditor」
【著作権者】
osamum-ms 氏
【対応OS】
Windows(編集部にてWindows 8で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
-(13/01/18)

(柳 英俊)