レビュー

デスクトップの一部分を録画してアニメーションGIFとして保存できる「ScreenToGif」

2つのエンコーダーが切り替え可能、簡易編集機能も搭載

「ScreenToGif」Release 1.0

 「ScreenToGif」は、デスクトップ画面の指定領域を動画としてキャプチャーし、アニメーションGIF形式で保存できるツール。Windows XP/Server 2003/Vista/7/8/8.1に対応するフリーソフトで、動作には.NET Framework 4が必要。オープンソースプロジェクトのホスティングサービス“CodePlex”のプロジェクトサイトからダウンロードできる。

 本ソフトを利用すると、デスクトップの一部分を録画してアニメーションGIFとして保存することが可能。簡単な編集機能が付属しており、ソフトの使い方を説明する動画を作成したり、Flashゲームをキャプチャーしたいといった場合に便利だ。実行ファイル単体で動作するポータブルアプリなので、USBメモリなどに入れて持ち運んで使えるのもうれしい。

 さらに、“NGif”と“Bumpkit”の2つのアニメーションGIFエンコーダーを搭載。“NGif”は、数フレームにわたって変更のないピクセルを検出し、データを間引いて保存する機能を備えており、ファイルサイズを大幅に圧縮できる。一方、“Bumpkit”は「Paint.NET」にも採用されているエンコーダーだ。

 これらのエンコーダーは、オプション画面で切り替えることが可能。オプション画面ではそのほかにも、アニメーションGIFの品質やループ設定、カーソルをキャプチャーに含めるかどうか、録画の開始・終了のホットキーなどが指定できる。とくに“NGif”の不変ピクセル検出機能は、まれに正常に再生できないファイルを生成する場合があるので、ファイルサイズの小ささよりより品質を重視したい場合はOFFにしておいたほうがよいかもしれない。

“Gif Settings”画面
“App Settings”画面。[App Settings]ボタンをもう一度押せば、元の画面へ戻れる
画面中央にある透過部分をキャプチャーしたい領域へ合わせる

 利用するには、まずキャプチャーする領域を指定する。画面中央にある透過部分が録画される仕組みになっているので、メイン画面をリサイズしたり、ツールバーにある“Size”オプションの値を調整しながら、キャプチャーしたい領域に合わせていこう。

 キャプチャー領域の指定が完了したら、[Record]ボタンを押してデスクトップの録画を開始する。[Stop]ボタンを押せば、録画は完了だ。録画する際、“FPS(1秒当たりのフレーム数)”の値を増やしておくと、より滑らかな動画が得られるが、その分ファイルサイズは増えてしまうので注意してほしい。

 録画が完了すると、編集画面が現れる。この編集画面では、撮影したフレームをプレビューしながら不要なフレームを削除したり、特定のフレームの任意の場所へテキストを追加することが可能。フレーム全体をリサイズ・切り抜きしたり、グレースケールといった画像エフェクトを加えたり、フレームの再生順序を入れ替えたりすることもできる。

編集画面
フレーム全体のリサイズ・切り抜き、再生順序の入れ替えなどが可能
フレームに画像エフェクトを加える(セピア効果の例)

 さらに、既存の画像ファイルをフレームとして挿入したり、動画の“表紙”に相当するタイトルフレームを作成して加える機能も搭載。先頭や末尾、意味的に区切りを設けたいところなどへ挿入すると効果的だ。

タイトルフレームの挿入

 編集が終わったら、編集画面右上にある[Done]ボタンを押そう。すると、アニメーションGIFが作成される。

動きのないピクセルを検出し、データを間引いてファイルサイズを圧縮
フレームを結合してアニメーションGIFファイルへ
アニメーションGIFの作成が完了

ソフトウェア情報

「ScreenToGif」
【著作権者】
Nicke S. Manarin 氏
【対応OS】
Windows XP/Server 2003/Vista/7/8/8.1
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
Release 1.0(14/05/03)

(柳 英俊)