レビュー

世界中の航空機のトラフィックをリアルタイムに地図表示する「FlightRadar24」

お気に入りのフライトや空港をピン留め・共有。デバイスのカメラを利用したAR機能も

「FlightRadar24」v2.2.2.0

 「FlightRadar24」は、フライト追跡サービス“FlightRadar24”の公式クライアントアプリ。x86/x64/ARM環境に対応するWindows ストアアプリで、編集部にてWindows 8.1で動作を確認した。“Windows ストア”でダウンロード販売されており、価格は350円(税込み)。1日間の試用期間が設けられている。

 本アプリを利用すると、世界中の航空機のトラフィックをWindows タブレットでリアルタイムに閲覧することが可能。“FlightRadar24”は2006年、スウェーデンの航空ファンが趣味で始めたプロジェクトで、世界中の旅客機の現在位置をリアルタイムで“Google マップ”へ表示する。時とともに少しずつ移動していく飛行機のアイコンをぼんやり眺めているだけでも結構楽しい。

 “FlightRadar24”は、航空機が発信する“ADS-B(Automatic Dependent Surveillance-Broadcast)”信号を受信し、それに含まれるGPSデータをもとに航空機をマッピングする。“ADS-B”信号は航空機の衝突防止装置の精度を高めるために発信されており、一般のユーザーでも受信が可能。“FlightRadar24”は世界各国の航空ファンから寄せられた“ADS-B”情報のネットワークで成り立っている。

 “FlightRadar24”はWebブラウザーで利用することも可能だが、最寄りの空港やよく使う便をスタート画面にピン留めしてすばやくアクセスしたり、[共有]チャームで他のアプリケーションと簡単に連携できるのはネイティブクライアントならでは。飛行機での移動が多いユーザーや、飛行機が大好きなユーザーにはクライアントアプリの方をお勧めしたい。

 ネイティブクライアントの「FlightRadar24」では、地図に“Bing Maps”が利用されている。この地図は自由に移動と拡大・縮小が可能。地図に表示されている飛行機アイコンを選択すると、フライト情報を表示するサイドパネルとともに、飛行機が通った軌跡が線で表示される。線の色は高度を表しており、赤色であれば13,000メートル程度の高度、青色ならば6,000メートルほどの高度、黄色であれば低高度であることを示している。

 なお、飛行機のアイコンは通常黄色で表示されるが、アメリカやカナダでは橙色で表示されているものもある。これは連邦航空局(FAA)から取得したデータを利用して位置情報を表示していることを示しており、“ADS-B”信号よりも約5分遅れの表示となる。

 また、地図に表示されているピンは主要な空港の位置を示す。空港を選択すれば、当該空港で予定されている到着便や出発便のフライト情報を確認することが可能。空港の気象情報を知ることもできる。

 フライトや空港は、“お気に入り(Favorites)”へ登録したり、スタート画面へピン留めすることが可能。地図で選ぶのが難しい場合は、画面右上にある検索ボックスで見つけることもできる。たとえば最寄りの空港をスタート画面にピン留めしておけば、フライトの遅延情報がすばやくチェックできて便利。

 そのほかにも、デバイスのカメラを利用した“AR(Augmented Reality:拡張現実)”機能を搭載。もし飛行機が空を飛んでいるのを見かけたら、「FlightRadar24」のAR機能をアプリバーから起動して、カメラ越しに飛行機を覗いてみよう。“FlightRadar24”がその飛行機からの“ADS-B”信号を受信できているならば、フライト情報がツールチップで表示されるかもしれない。

空港の選択
デバイスのカメラを利用したAR機能

ソフトウェア情報

「FlightRadar24」
【著作権者】
FlightRadar24 AB
【対応OS】
Windows 8.1(x86, x64, ARM)
【ソフト種別】
ダウンロード販売 350円(税込み、1日間試用可能)
【バージョン】
2.2.2.0

(樽井 秀人)