レビュー

“マテリアルデザイン”が特徴のスタイリッシュなWebブラウザー「Liri Browser」

Windows/Mac/Linuxに対応するクロスプラットフォームアプリケーション

「Liri Browser」Alpha v0.3
設定画面

 「Liri Browser」は、“マテリアルデザイン”が特徴のスタイリッシュなWebブラウザー。Windows/Mac/Linuxに対応するクロスプラットフォームアプリケーションで、編集部にてWindows 10で動作を確認した。プロジェクトホスティングサービス“GitHub”のプロジェクトページからダウンロードできる。

 “マテリアルデザイン”とは、Googleが発表した“紙”をメタファーとしたユーザーインターフェイスデザイン。フラットでシンプルな見た目は“フラットデザイン”と一見似ているが、それぞれのパーツが薄いながらも厚みを持ち、影によって重なりが表現されているのが大きな違いだ。また、触れた時のフィードバックが重視されており、タッチやクリックといった操作に対するリアクションがアニメーションで表現されるのも特徴と言えるだろう。最近ではGoogleのWebサイトやAndroidのユーザーインターフェイスに積極的に採用されているので、目にしたことのあるユーザーは少なくないはずだ

 「Liri Browser」は、そんな“マテリアルデザイン”を積極的に取り入れたWebブラウザー。“liri”とは、アルバニア語で“自由”を意味するという。

 内部的にはクロスプラットフォーム対応アプリケーションフレームワーク「Qt 5.5」と、“Chromium”ベースのレンダリングエンジンを利用した「QtWebEngine」が利用されており、「Google Chrome」や「Opera」などと同じ「Chromium」派生のWebブラウザーと言えるだろう。

 機能面では、「Google Chrome」や「Opera」でお馴染みのタブインターフェイスや、新規タブページによく利用するWebサイトを登録しておける“Dash”機能を搭載。“meta”タグの“theme-color”にも対応しており、“theme-color”が設定されているサイトではツールバーの色が変化する。

「Google Chrome」や「Opera」でお馴染みのタブインターフェイス
新規タブページによく利用するWebサイトを登録しておける“Dash”機能

 また、シンタックスハイライト(構文色分け)機能のついたソースコードビューワーも備えるが、執筆時現在、ビューワー機能を実現しているWebサービスがダウンしており利用できないようだ。

“theme-color”が設定されているサイトではツールバーの色が変化
シンタックスハイライト機能のついたソースコードビューワー

 まだ開発途上のアルファ版で機能は少なく、Windows環境ではパフォーマンスの面で問題が少なからず残されている。しかし、ちょっと他のとは異なるモダンでオシャレなブラウザーを利用してみたい人の目には、魅力的に映るのではないだろうか。

ソフトウェア情報

「Liri Browser」
【著作権者】
Tim Suberkrub and contributors
【対応OS】
Windows/Mac/Linux(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
Alpha v0.3(15/09/13)

(樽井 秀人)