【第501回】
遺跡探検考古学アクションゲーム「LA-MULANA」
高難易度な仕掛け満載の遺跡を制覇する快感!
(12/10/19)
『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、武器、アイテム、ジャンプなどを駆使して遺跡を探索するアクションゲーム「LA-MULANA」を紹介しよう。
考古学者となって遺跡の宝を求める冒険活劇
「LA-MULANA」は、考古学者“ルエミーザ・小杉”となり、謎の巨大遺跡“ラ・ムラーナ”に眠る“生命の秘宝”を求めて、遺跡の中を探索する2D横視点型のアクションゲーム。その最大の魅力は高い難易度にある。広大な遺跡には実にさまざまな仕掛けがあり、武器やアイテムの使用、ときには一定時間立ち止まるなど、さまざまな手段を用いなければ突破できない。もちろん遺跡内にはヒントも散りばめられているが、非常に断片的。どうすれば先に進めるのか、どうすれば強力な敵を倒せるのか、とにかく悩みどころは満載だが、それだけに仕掛けを解いて先が見えたときの快感は凄まじい。気分はまさにインディ・ジョーンズだ。
本作は2006年にフリーソフトとして公開され、その後2011年には有償のリメイク版が家庭用ゲーム機“Wii”向けのダウンロード販売タイトル(Wiiウェア)として配信。今回のPC版は、このリメイク版がベースとなっている。価格は1,200円(税込み)で、ゲーム配信サイト“PLAYISM”から購入が可能だ。体験版はないが、公式サイトには手持ちのPCで本作が動作するか確認できる「LA-MULANA チェッカー」が公開されている。購入を考えているなら利用しておこう。
ゲームの基本は、遺跡内の仕掛けを解きながら奥へと進んでいくというもの。画面には体力を表す“ライフメーター”や、敵を倒すと出現する緑色の石を拾うと増え、一杯になると体力が全快する“ソウルメーター”といったゲージ類をはじめ、敵を倒したり、宝箱などから入手できる“お金”、仕掛けを動かすのに欠かせない“オモリ”の数、装備しているアイテム、メインウェポン、サブウェポンなど、さまざまな情報が表示される。仕掛けを動かすためにはオモリを置くのが基本パターンとなるが、それ以外にも武器で壁を破壊、特定の敵を倒す、特定の場所を調べる、特定の順序で壊す、ブロックを特定の場所に押す、壁をすり抜けるなど、実に多様だ。冒険家らしく、遺跡の隅々まで目を配るのが重要となる。
遺跡内の敵や敵弾に触れる、針に刺さる、目玉の描かれた壁画からの雷撃などで体力が減っていき、ゼロになるとゲームオーバー。遺跡内にある“聖杯石碑”でセーブが可能なので、その地点から再スタートが可能だ。
仕掛けを解くにはとにかく色々試そう
ゲームは地上からスタートする。まずはフィールド上の壺を壊すなどしてお金を貯めて、遺跡内にある石碑や壁画を読み込むための“スキャナ”と古い文字を解読するための“古文書リーダー”を購入しよう。これで遺跡を調べる準備が完了だ。遺跡は、“太陽神殿”“空の水源”といった名前のフィールドに分かれている。最初は“導きの門”からスタートし、そこから各フィールドへと移動していける仕組みだ。まずはゲームに慣れる意味でも導きの門をじっくりと探検しよう。
遺跡探索のポイントになるのは、とにかく怪しそうな部分を調べること。壁画を調べて先に進める場合や、行き止まりに見える場所を攻撃することで破壊し、別の場所へ移動が可能になるというパターンもあるからだ。その一方で、あまりにも無理と感じた場合は別のフィールドへ探検に向かうのも手だ。たとえば、フィールドのひとつ“空の水源”には多くの滝が存在するが、アイテムの“兜”を持っていないとその滝に流されてしまう。いくら頑張っても兜がないことにはクリアできないのだ。そのため、クリアできそうなフィールドから攻めていくのが基本と言える。
また、各フィールドにはガーディアンと呼ばれるボスが潜んでいるが、必ずしも序盤で倒す必要はない。初期装備であるムチよりも強い武器が集まり、体力の最大値を増やせるアイテム“生命の宝珠”をいくつか取ったあとに挑むのもアリだ。ガーディアンと戦って、倒せないと感じたら後回しにしても大丈夫と覚えておこう。
身につけておきたいのはジャンプのテクニックだ。穴に落下する場合、ただ歩いて落ちるとそのまま垂直に地面まで一直線だ。しかし、ジャンプして穴に落ちた場合は、落下しながらも左右に移動できる。落下途中にある通路や足場へ移動が可能というワケだ。このテクニックが必要なシーンはかなり多いので、練習しておきたい。
また、ジャンプはジャンプボタンを押している長さで高さが変わり、ジャンプするまでの助走距離で跳躍距離が変化する。大きくジャンプしたいときは、長い助走とボタンの長押しが必要、小さくジャンプしたいときは助走せずにちょっとボタンを押すだけなど、状況に合わせて使い分けが必要だ。これも重要なので安全な場所で練習し、どの程度ジャンプできるのか距離感をつかんでおきたい。
豊富な武器、アイテム、妖精の使い道を悩むのも楽しい
登場する武器やアイテムは実に100種類近く。さらに、メニュー画面からは主人公のPCを操作してメールの受信などができるが、このPCにソフトをインストールするとメインウェポンの強化といった特殊な効果を発揮するなど、とにかくさまざまな要素が詰まっている。また、一定の条件を満たすと一部のフィールドに現れる妖精を連れていくこともでき、体力を回復してくれる回復妖精はガーディアンの戦いに連れていくと有利、アイテム出現率や入手量が大幅にアップするお宝妖精はお金稼ぎに便利など、何かと助けになる存在だ。
本作はぱっと見はシンプルな2Dアクションながら、空中での微妙な移動など繊細な操作が必要な場所があるほか、難解な仕掛け、強いガーディアン、広大なフィールドなど、その難易度は非常に高い。しかし、仕掛けを解き、奥へ進めるようになったときのワクワク感、ガーディアンを倒したときの高揚感は、難易度が高いからこそ得られるもの。攻略情報などはなるべく検索せずに、もう本当に無理だと思うまでは自分の力だけで遺跡探検を堪能してほしい。クリアまでの時間は人によって異なるとは思うが、目安としては20~30時間。じっくりとプレイできるアクションゲームを探しているなら、ぜひともオススメの1本だ。
- 【著作権者】
- NIGORO((株)アスタリズム)
- 【対応OS】
- Windows XP/Vista/7
- 【ソフト種別】
- ダウンロード販売 1,200円(税込み)
- 【バージョン】
- 1.2.2.1(12/09/21)