週末ゲーム
第536回
基本無料のオンラインFPS「アルフール小国物語 I.V -ザ・チーズ・ウォー-」
可愛いキャラクターで本格的な銃撃戦! 撃ち合いの楽しさを手軽に体験できる
(2013/9/27 10:56)
『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、編集部がピックアップした作品を毎週紹介していく。今回は、基本プレイ無料で楽しめるオンラインFPS「アルフール小国物語 I.V -ザ・チーズ・ウォー-」を紹介しよう。
基本無料! 手軽に楽しめるオンラインFPS
「アルフール小国物語 I.V -ザ・チーズ・ウォー-」は、オンライン対応の国産FPS(First Person Shooter:一人称視点シューティング)だ。登場するキャラクターは可愛らしいが、実在する銃器をモチーフにした武器を使い本格的な銃撃戦が楽しめる、いわゆる“リアル系”と呼ばれるFPSで、近距離、中距離、遠距離とそれぞれ得意な距離が異なる30種類を超える多彩な武器が登場。さらに移動速度の上昇、銃弾の威力上昇、所持弾数の増加といったスキルの存在により、自分好みの戦闘スタイルを追求できるようになっている。
基本的に無料でプレイできるが、1,500円のプレミアム版を購入することで、使用できる武器やスキルの数が増え、見た目を自由に変更できるキャラクターメイクも可能となる。試しにプレイして、気に入ったらプレミアム版を購入するのもいいだろう。なお執筆時現在、2013年9月30日までプレミアム版を700円で購入できる“正式版リリース記念キャンペーン”が実施されている。
なお本作は、本連載で以前紹介したシングルプレイFPS「アルフール小国物語 -エルグス侵攻戦争-」のオンライン対応版というべきもの。基本的には対戦のみで、ゲーム自体にストーリー性はないが、エルグス侵攻戦争の主人公であった“シャルナワーゼ”と“レオン”の姉弟がチーズを食べた食べないでケンカをはじめ、それがアルフール小国全体に広がり、銃撃戦になるというギャグのような設定が存在する。ちなみに、銃撃戦といっても殺傷能力のない、当たっても気絶する程度の“蝋弾”を使っているため遠慮はいらいない、ということになっている。
ルールはシンプル。敵を多く倒したほうが勝利となる
画面は中心に照準、左下に現在装備している武器と残弾数、右上にチャットのメッセージ、右下に倒したキャラクターと倒されたキャラクターおよび各チームのスコア、左上に味方の位置および銃を撃った敵の位置がわかるミニマップが配置されている。
ゲームをプレイする前に決めるのが、“武器セット”と呼ばれる武器やスキルの組み合わせ。無料版では3セットまで保存しておくことが可能で、デフォルトでは中距離向け、近距離向け、遠距離向けの組み合わせが用意されている。
組み合わせるのは、メインウェポン、サブウェポン、スキル-01、スキル-02の4種類。たとえば近距離戦をメインにしたいなら、銃を構えて狙いやすくなる“エイム”をしなくても射撃の精度が高いサブマシンガンの“WVC10”をメインウェポンに、サブウェポンはハンドガン、スキル-01はダメージを受けてからの回復時間が早くなる“タフ・ハート”、スキル-02には所持弾数が増える“追加弾倉”が有利といった具合に、自分がどのように戦いたいのか考えながら組み合わせていく楽しさがある。
選べる武器やスキルの種類は対戦を重ね、自分のランクがアップしていくことで増えていく。戦うほどに、自分のスタイルの幅を広げていけるのも面白いところだ。ちなみに、無料版でセットできる武器は6種類。威力が落ちる代わりに、射撃しても相手のミニマップに表示されなくなる“サプレッサー”の装着有無を含めても12種類となっているが、マップ中に落ちている武器に関しては自由に拾って装備できる。武器セットに組み込めないだけで、無料版でも全種類の武器を使うことは可能だ。
ゲームの基本的なルールは非常にシンプル。シャルナワーゼ軍とレオン軍に分かれ、対戦用のサーバーに設定されているスコアまで先に達した方が勝利だ。スコアは基本的に敵を倒すことで加算されていく。とにかく敵をすばやく多く倒せばいいというワケだ。勝利すると多くのポイントを獲得でき、その分、早くランクアップしていける。
なお、敵からの攻撃でダメージを受けると画面の周囲が赤くなり、さらに攻撃を受けるとミス。復活地点から再開となる。ダメージは時間経過で回復する仕組みだ。周囲が赤色になったら建物などの陰にすばやく隠れよう。
各キーの役割をしっかりと覚えよう
基本的な操作方法は[W][S][A][D]キーで前後および左右へ移動、[C]キーでしゃがみ、左側の[Ctrl]キーで伏せ、スペースキーでジャンプ、左側の[Shift]キーを押しながらの移動でダッシュ、マウスを動かすことで視点の移動、左クリックで射撃となる。このほか、[F]キーで武器を拾う、[E]キーで格闘攻撃、[G]キーで爆発して周囲を巻き込む“グレネード”を投げる、[3]キーで煙によって周囲の視界を遮る“スモークグレネード”を投げる、[4]キーで後述する“K.O.ストリーク”の発動、[H]キーで挑発、[R]キーで武器のリロード、マウスのホイールで武器の持ち替え、マウスの右クリックでエイムとなっている。
ユニークなのが[Q]キーで“アイテムホールド”状態になること。この状態で、マップ内の木箱や樽などの物体に近づき、左クリックで物体を引きずったり、右クリックで前に押し出せる。移動しやすい通路に置いて邪魔をしたり、銃弾から身を守る盾として置くなどいろいろな使い方が可能だ。
このほか、[T]キーを押すことで参加者全員とチャットができ、[Y]キーでチーム内のメンバーのみとチャット、[Z]キーでは数字キーなどとの組み合わせで、はい、いいえ、来るぞ、など12種類のクイックメッセージを自分が操作しているキャラクターにしゃべらせることができる。
K.O.ストリークで勝利を掴め
本作独特で面白いのが“K.O.ストリーク”というシステムだ。これは、自分がやられるまでに連続して敵を倒すと使えるようになる特殊能力。2連続なら近くに居る敵を発砲の有無に関わらず一定時間ミニマップで確認できるようになる“透視”(ただしスキルの“隠密”を使っている敵は見えない)、4連続では敵への迫撃砲を要請できる“迫撃砲”を発動できるといった具合だ。相手に多くのポイントを奪われている、逆に後一歩で勝利など、ここぞという場面で使いたい。
逆に一度も敵を倒せず、連続してダウンした場合は、“ダウンストリーク”として自動的に能力が付加される。3連続ダウンでは敵を倒すまで体力が120%上昇する“体力上昇 Lv.1”、5連続ダウンでは敵を倒すまで体力が150%上昇する“体力上昇 Lv.2”が発動する。
対戦で勝利していく上で重要になるのは、FPS全般に言えることだが、走りながら敵を撃つのに慣れることだ。相手の側面に回り込みながら、ジグザグに動きながらなど、敵の攻撃を避けつつ、マウスで確実に相手を狙えるように練習することが勝利に近づく一番の道だ。FPSをプレイするユーザーにとっては当たり前のことだが、慣れないとこれがなかなか難しい。
あとはマップの構造を把握すること。マップは全部で15種類あるが、どれもそれほど広くはない。敵が通ってきそうな道は何度かプレイすれば把握できるので、敵が通りやすい場所に待ち伏せできるようになれば、かなりの数を倒せるようになるハズだ。とくにスナイパーライフルなど遠距離向けの武器で戦う場合は、相手に見つかりにくく、狙いやすい場所をしっかりと吟味することが重要となる。
まだ公開されたばかりで開設されている対戦サーバーの数は少なく、プレイヤーもそれほど多くはないが、サーバーではコンピューターが操作するBotも参加できるため、銃撃戦の楽しさは十分に味わえる。ただ、Botだと慣れてくると動きが読めてしまうため、若干物足りなくなってくるのも確か。最大で18人対戦も可能なだけに、この記事がプレイヤーの増加に繋がり、盛り上がってくれるとFPS好きの筆者としてはうれしい。数少ない国産FPSで、丁寧に作られている完成度の高い作品だけに、現在はデスマッチしかないルールが増え、多くのチームが生まれて大会が開かれるほど育っていくことを期待したい。
ソフトウェア情報
- 「アルフール小国物語 I.V -ザ・チーズ・ウォー-」
- 【著作権者】
- あやえも研究所
- 【対応OS】
- Windows XP/Vista/7/8および同64bit版
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(プレミアム版は1,500円)
- 【バージョン】
- 1.0.0(13/09/05)