やじうまの杜

IPAが無償で提供している文字の検索システムがなかなかイケていると話題に

関連する文字をグラフで表示。異体字の一覧も可能

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 聞くとことによると、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が提供している漢字の検索システムがなかなかイケているそうな。指定した文字と関連する文字をグラフでわかりやすく表示してくれます。

“MJ文字情報検索システム”

 この機能は、IPAが提供している“MJ文字情報検索システム”から利用できます。

 試しに、“斎藤”の“斎”に並んでバリエーションの多そうな“渡辺”の“辺”を検索してみましょう。

“渡辺”の“辺”を検索

 いくつかヒットしますが、今回は“MJ文字図形名”が“MJ025758”の文字(U+8FBA)を選んでみます。

“辺”という文字の詳細な情報

 すると、“辺”という文字の詳細な情報が表示されるはず。この画面で、“親字・正字の関連”リンク、または少し下にスクロールして“対応するUCS”欄の“関連字を探す”リンクをクリックしてみます。

文字の関係を表すグラフにアクセスできる。

 文字の関係を表すグラフにアクセスできました! Webブラウザーのサイズの都合で見づらい場合は、マウスのホイール操作でズームさせたり、ドラッグで移動させることができます。

 このグラフに表示されている文字は、すべて“辺”の親戚のような文字。たとえば“辺”をクリックすると同じ文字コード(UCS)に割り当てられた異なる字体を一覧できます。“辺”の旧字体である“邊”(U+908A)には11個も字体があって大変ですね……。

“邊”(U+908A)には11個も字体があって大変

 このグループの場合、“辺”(常用漢字)または“邊”“邉󠄏”(第二水準漢字)が親字(漢和辞典等で見出しとして掲げる字)とされており、一般に通用する文字となります。それ以外は、親字のバリエーションというわけですね。文字の関係が線で結ばれていたり、文字サークルが色分けされていて見やすいです。

このグラフはメインメニューの“関連グラフ”からも利用可能

 このグラフはメインメニューの“関連グラフ”からも利用可能。自分の名前や気になった文字を入力して調べてみると、新しい発見があるかもしれません。