やじうまの杜

「Chrome 91」は「Gmail」がちょっと便利に ~新たにサポートされた「Clipboard Read-only Files」ってなに?

ファイルを[Ctrl]+[C]して、[Ctrl]+[V]でメールへ添付

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ファイルを[Ctrl]+[C]、[Ctrl]+[V]して「Gmail」へ添付

 先月末にリリースされた「Google Chrome 91」では、「Clipboard Read-only Files」というAPIがサポートされているのだそうです。いったいこれは何なのでしょうか。

 「Chrome」はクリップボードへのコピーと貼り付け(ペースト)に対応しており、たとえば画像データをクリップボードへコピー([Ctrl]+[C]キー)した状態で「Gmail」の新規メッセージ画面で貼り付ける([Ctrl]+[V]キー)と、その画像データがメッセージに添付されます。[Print Screen]キーで撮ったスクリーンショットをペタッと挿入できたりして、大変便利なわけです。

 しかし、画像「データ」ではなく画像「ファイル」の場合は少し厄介です。クリップボードはファイルも格納できるのですが、それを「Gmail」に張り付けても添付はされません。「Chrome」は「ファイル」の貼り付けに対応していないからです。[ファイルを添付]ボタンを押してファイル選択ダイアログを開き、画像ファイルを選択するか、「エクスプローラー」からドラッグ&ドロップしてやらなければならない。どちらにしろ、いくつかのステップを踏む必要があります。

 この不便を解消するのが、「Clipboard Read-only Files」というAPIです。これはクリップボードにコピーされたファイルもWebアプリから読み取れるようにするもの。もし画像ファイルがデスクトップにあるなら、[Ctrl]+[C]でコピーして、「Gmail」で[Ctrl]+[V]すればファイルを添付できます。ファイル選択ダイアログでファイルを探す必要はありません。タッチパネルやタッチパッドでのドラッグ&ドロップが苦手な人にとってもうれしいですね。

 編集部にて「Edge」「Chrome」「Firefox」で試してみたところ、「Gmail」でファイルを貼り付けて添付できるのは「Chrome」だけでした。Webアプリ・ブラウザー側からローカルファイルシステムへ書き込む(貼り付ける)ことはセキュリティ上の理由でできませんが、まぁ、これは仕方ないですね。

 ちなみに、「WebKit」では2018年からサポートされているとのこと。Macユーザーの人は「Safari」で試してみてください。

 そのほかにも、「Chrome 91」はパフォーマンスが最大23%も向上しているのだそうです。まだアップデートしていない方は、設定画面(chrome://settings/help)を開いて更新を済ませましょう。