やじうまの杜

「Bing」検索はいいけど、AIチャットはちょっと待って……という会社におすすめのワザ

「PowerToys」のホスト編集ツールを使えば簡単に無効化可能

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「Bing」のAIチャット

 「Bing」のAIチャットは大変便利ですが、一方で懸念されているのがその弊害。ときどきもっともらしくウソをついたり、不適切な返答を行うことがあるなど、いろいろありますが、なかでも会社の経営者や管理職の方が心配しているのが情報漏洩でしょう。「Bing」のAIチャットはあくまでも「一般的な質問」をするところであり、ビジネスで積極的に活用するならば自社テナントでAIチャットサービスを整備するか、そうした用途向けに設計された法人サービスの利用を検討すべきです。

 しかし、いずれの手段をとるにしろ、方針を定めたり、環境を構築するには時間がかかるのも事実。その間、一時的に「Bing」チャットを社内で一律禁止にしたいというニーズもあるのではないでしょうか。――でも、ご安心。さすがMicrosoft、その辺はきっちりしていて、ちゃんと対応策が用意されているのだそうです。方法は割とシンプルで、「www.bing.com」を「nochat.bing.com」にマッピングするだけです。

 本来であればネットワークレベルでマッピングできるとよいのですが、それが難しかったり、ちょっと手元で試してみたい場合は、ホストファイルを編集しましょう。ちょうど昨年末、「PowerToys」にホスト編集ツールが導入されたので、それを使えば簡単です。

 まず、「コマンド プロンプト」を開いて以下のコマンドを入力し、「nochat.bing.com」のIPアドレスを調べます。

ping nochat.bing.com
「nochat.bing.com」のIPアドレスを調べる

 次に、「PowerToys」の「ホスト ファイル エディター」を起動。以下のようなエントリを作成します。ホストには「www.bing.com」だけでなく「edgeservices.bing.com」を指定しないと、サイドバーから「Bing」チャットにアクセスできてしまうので注意してください。

  • アドレス:先ほど取得した「nochat.bing.com」のIPアドレス
  • ホスト:www.bing.com edgeservices.bing.com
  • コメント:わかりやすければなんでもよい
「PowerToys」の「ホスト ファイル エディター」を起動
新規エントリを作成
ホストファイルの書き換え前
ホストファイルの書き換え後(書き換えはすぐに反映されないため、トグルスイッチのON/OFFで即座に切り替わらない点には注意)

 作業が正常に完了すれば、「www.bing.com」からチャットが消えているはずです。

 そのほかにも、セーフサーチを有効にする「strict.bing.com」や、チャットなし・セーフサーチ有効の「nochatstrict.bing.com」などもあるそう。休み時間に「Bing」でエッチな画像を検索する人がいて困るときは試してみてもよいかもしれません。