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Microsoft、「Windows UI Library」を公開 ～OSバージョンに縛られずに新機能を導入可能
古いOSにも新しい機能を、まだOSへ正式導入されていない要素も利用できる
2018年7月25日 16:17
米Microsoftは7月23日（現地時間）、「Windows UI Library」をプレビュー版として公開した。現行の「Windows 10」向けに提供されているコントロールや機能を古いバージョンの「Windows 10」でも利用できるようにしたり、「Windows 10 SDK」にまだ含まれていない新しいコントロールやプレビュー版のコントロールをXAMLアプリケーションに追加することができる。
これまでUWP/XAMLアプリ開発フレームワークは「Windows 10」と「Windows SDK」の一部としてメンテナンスされており、「Windows 10」のアップデートサイクルに強く縛られていた。たとえば、プレビュー中の機能を一足早くアプリに取り入れようと思えば、開発者は「Windows 10 Insider Preview」で開発を行わなければならない。また、実装した機能を利用してもらうには、ユーザー側でその機能をサポートしたバージョンへ「Windows 10」をアップデートしてもらう必要があった。
「Windows UI Library（WinUI）」は、そうした不便を解消するために開発されたライブラリだ。本ライブラリの初期リリースには以下の2つのライブラリが含まれており、開発者は「NuGet」パッケージで簡単にアプリへ追加できる。
- Microsoft.UI.Xaml
- Microsoft.UI.Xaml.Core.Direct
「Microsoft.UI.Xaml」パッケージは、現行の「Windows 10」でサポートされている新しいコントロールや“Fluent Design System”エフェクトの後方互換性を提供する。たとえば「April 2018 Update（バージョン 1803）」で追加された“TreeView”コントロール（Windows.UI.Xaml.Controls.TreeView）は、古いバージョンの「Windows 10」では動作しない。しかし、「WinUI」をアプリに導入すれば、同じ機能を提供する“Microsoft.UI.Xaml.Controls.TreeView”が利用可能。また、「Windows 10」にはまだ正式導入されていない最新のコントロールも利用できるようになる。
一方、「Microsoft.UI.Xaml.Core.Direct」パッケージはミドルウェア開発者用の新しいライブラリで、XAMLに低レベルAPIへのアクセスを提供する（XamlDirect）。「April 2018 Update」やそれ以前のバージョンのOSで機能するが、「Windows 10 RS5」ならばハードウェアのポテンシャルをこれまで以上に引き出すことができるという。
なお、「Windows UI Library」を利用するにはUWPプロジェクトの最小バージョンを“14393”以上、ターゲットバージョンを“17134”以上にする必要があるので注意。
