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AIが賢くフィッシングを判別 ~セキュリティソフト「アバスト」の2019年度版が公開

アクティブなアプリに集中できる“サイレント モード”などが新たに導入される

「アバスト無料アンチウイルス」v18.7.2354

 チェコのAVAST Softwareは10月15日(日本時間)、セキュリティソフト「アバスト(Avast)」の2019年版(v18.7.2354)を発表した。製品はすでに公開されており、公式サイトから入手可能。無償版の「アバスト無料アンチウイルス」は窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。

 「アバスト」は、“シールド”と呼ばれる保護システムでファイルシステムやWebブラウザー、メールソフトなどを防御するセキュリティソフト。ウイルス対策を中心とした基本機能を提供する“無料アンチウイルス”、ランサムウェア・フィッシング対策やプライバシー保護機能を搭載した“インターネットセキュリティ”、インストール済みアプリを最新に保つ機能などを備える最上位版“プレミア”の3エディションがラインナップされており、無償で利用できる「アバスト無料アンチウイルス」はとくに人気が高い。

 最新版の「Avast 2019」では、人工知能(AI)の活用でフィッシングサイトの検出を強化。疑わしいトークンやドメインのメタ情報を自動的に確認したり、Webサイトを視覚的側面から検証して詐欺サイトを判別できるようになった。

 また、全画面表示でアプリが実行されている場合に、他のアプリからの通知をすべて遮断できる“サイレント モード”が新たに導入された。ゲームやプレゼンテーション中は、他のアプリの動作を停止させることも可能で、PCのリソースをアクティブなアプリへ集中できる。

全画面表示でアプリが実行されている場合に、他のアプリからの通知をすべて遮断する“サイレント モード”

 そのほかにも、ウィルス・ソフトウェアアップデート・ネットワーク・パフォーマンスなどの問題を一括でスキャンできる“スマート スキャン”を強化。従来の2倍のスピードでPCをスキャンし、問題個所を特定して最適化できるようになった。また、無償版でも利用できる“Wi-Fi Inspector(Wi-Fi の検査)”は、デバイスの認識や脆弱性の検知といった機能を改善。有償版には第三者からの覗き見を防止して機密データの管理を強化する“機密データ”シールドが新たに搭載されている。

“Wi-Fi Inspector(Wi-Fi の検査)”

 なお、12月1日からはWindows XP/Vistaのサポートが打ち切られる予定となっているので注意。古いOSで利用できる「アバスト」は、このバージョンが最後となる見込みだ。

ソフトウェア情報

「アバスト無料アンチウイルス」
【著作権者】
AVAST Software s.r.o.
【対応OS】
64bit版を含むWindows XP/Vista/7/8/8.1/10
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
18.7.2354(18/10/09)