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Microsoft、「Windows Terminal」の最新プレビュー版v0.3を発表
UIをアップデート。テキスト選択や背景画像サポート、アクセシビリティを改善
2019年8月5日 15:50
米Microsoftは8月3日(現地時間)、「Windows Terminal」の最新プレビュー版v0.3を発表した。現在、“Microsoft Store”から無償でダウンロード可能。「Windows 10 May 2019 Update(バージョン 1903)」以降で利用できる。
「Windows Terminal」は、開発者向けカンファレンス“Build 2019”で発表された新しいターミナルアプリ。下位互換性を維持したまま既存のコンソールアプリを拡張するのが難しくなったことから、よりモダンなターミナルアプリが開発されることになった。複数のシェル(PowerShell、WSL/Linuxなど)をタブで切り替えられる点や、UTF-16/UTF-8両対応のテキストバッファー、DirectWrite/DirectXベースのテキストレンダリングエンジンなどが特徴だ。
本バージョンでは、ユーザーインターフェイスをアップデート。タブの追加ボタンやシェルのドロップダウンメニューのレイアウトが変更され、最後のタブの右側に表示されるようになったほか、それらの併せて最小化・最大化・閉じるボタンのデザインも変更された。タイトルバーのどこをドラッグしてもウィンドウを移動できるようになったのもうれしい変更点だ。設定も拡充され、タブのタイトルをカスタマイズしたり、背景画像の位置を指定できるようになっている。
また、アクセシビリティの強化も図られた。過去にコンソールに導入されたユーザー補助機能が「Windows Terminal」にも再統合され、「ナレーター」を利用した読み上げやナビゲーションが行えるようになっている。実装はまだ初期段階で、十分なテストが行われているとは言えないが、今後の改善に期待したい。
そのほかにも、選択処理が改善。マウスをドラッグしたままウィンドウの外へカーソルを移動させた場合も上下に選択を継続できるようになったほか、ダブルクリックによるワードの選択、トリプルクリックによる行選択がサポートされた。ワード選択の際に用いられるデリミッター(区切り文字)は、設定ファイルでカスタマイズが可能。
また、OEMキー({ } _ + - = | / ? < > : " ; ')がショートカットキーの一部として利用できるようになった。改行を含めずにテキストをクリップボードへコピーするコマンドやタブを複製するコマンドも追加されており、それぞれ好みのショートカットキーを割り当てられる。同社のクラウドサービス“Azure”を管理するオンラインシェル「Azure Cloud Shell」を「Windows Terminal」に追加できるコネクターも導入されている。
ソフトウェア情報
- 「Windows Terminal (Preview)」
- 【著作権者】
- Microsoft Corporation
- 【対応OS】
- Windows 10 May 2019 Update(バージョン 1903)以降
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 0.3.2142.0(19/08/03)