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Windows/Mac/Linux対応のHTTPキャプチャーツール「Fiddler Everywhere」に新たな改善

ユーザーインターフェイスを大胆に変更、アカウント機能や自動応答機能を追加したv0.10

「Fiddler Everywhere」v0.10

 米Progress Softwareは6月1日(現地時間)、マルチプラットフォーム対応のネットワークキャプチャーツール「Fiddler Everywhere」v0.10を公開した。先月リリースした初版からユーザーインターフェイスを一新し、使い勝手を大きく向上させている。

 「Fiddler」は、Microsoftで「Internet Explorer」の開発に深く関わっていたEric Lawrence氏によるWindows向けのネットワークキャプチャーツール。ネットワークとアプリケーションの間でプロキシーサーバーとして動作し、HTTP通信をキャプチャーする(追加のルート証明書を信頼すればHTTPSにも対応)Webデバッガープロキシーだ。トラフィック解析、APIリクエストの編集、自動応答などを網羅した多機能性が売りで、古くから根強い人気を集めていたが、Windowsでしか利用できない点やユーザーインターフェイスが古く、複雑な点が弱点とされていた。

 この問題を解決するために、一から再設計されたのが「Fiddler Everywhere」だ。Windowsだけでなく、MacやLinuxでも利用できる。現在、同社のWebサイトからプレビュー版が無償でダウンロード可能。

 最新版のv0.10では、フィードバックをもとにユーザーインターフェイスが大胆に変更された。ネットワークをキャプチャーするライブトラフィック画面が2ペイン構成になり、より多くの情報を表示できるようになったほか、リクエストを編集する画面がタブで切り替えられるようになっている。

初版の「Fiddler Everywhere」

 複雑性は増したが、その点はウェルカムスクリーンを導入してドキュメントや公式ブログ、ウェビナーへのアクセスを改善したほか、アプリ内チュートリアルを導入することで補っている。

ウェルカムスクリーンを導入してドキュメントや公式ブログ、ウェビナーへのアクセスを改善
アプリ内チュートリアルを導入

 また、アカウント機能が導入された。画面左上には[Upgrade to PRO]というボタンも新設されており、ゆくゆくは追加機能を有償ライセンスで提供していくものと思われる。

アカウント機能が導入

 そのほかにも、自動応答(AutoResponder)機能を追加。膨大なトラフィックを絞り込むためのフィルターも追加された。

 なお、「Fiddler Everywhere」は「Fiddler Classic」と同じシステムで共存できるようになっている。高機能な「Fiddler Classic」を常用しつつ、「Fiddler Everywhere」を試すことも可能だ。