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Mac/Linux対応の「Fiddler Everywhere」が登場 ~UIも一新してモダンに

Windowsプラットフォームで15年以上の歴史を持つ人気のネットワークキャプチャーツール

「Fiddler Everywhere」

 米Progress Softwareは4月24日(現地時間)、「Fiddler Everywhere」を発表した。Windowsプラットフォームで根強い人気を誇るネットワークキャプチャーツール「Fiddler」をモダンなユーザーインターフェイスで再構築し、Mac/Linuxでも利用可能にした意欲作だ。

 「Fiddler」は、15年以上の歴史を持つWindows向けのネットワークキャプチャーツール。ネットワークとアプリケーションの間でプロキシサーバーとして動作し、すべてのHTTP/FTP通信をキャプチャーしてその一覧と詳細を表示することができる。開発したのは、かつてMicrosoftで「Internet Explorer」にも深く関わっていたEric Lawrence氏だ。

 「Fiddler」は.NET Frameworkで開発されており、基本的にはWindowsでしか利用できない。.NET Frameworkのオープンソース実装「Mono」を利用してMacやLinuxへ対応させる試みもあったが、満足した結果は得られなかったようだ。

 また、クラシックな「Fiddler」は長い歴史を持つこともあり、UIは増改築が繰り返された家屋のように複雑だ。「Fiddler」に慣れたユーザーであればさほど問題にはならないが、初めて触るユーザーにとって優しいUIとは言えない。

従来からある「Fiddler」、いわゆる「Fiddler Classic」は.NET Frameworkで開発されており、基本的にはWindowsでしか利用できない

 そこで、新規に開発されたのが「Fiddler Everywhere」だ。「Fiddler Everywhere」はその名の通りクロスプラットフォームで利用可能。トラフィック解析、APIリクエストの編集、自動応答、HTTPSのデコードといった「Fiddler Classic」の機能の多くにも対応している。それでいてUIはシンプルに保たれており、デザインは直観的で扱いやすい。

UIはシンプルに保たれており、デザインは直観的で扱いやすい

 「Fiddler Classic」と「Fiddler Everywhere」にはそれぞれメリットがあるため、当面の間は「Fiddler Classic」の提供も継続されるとのこと。「Fiddler Classic」と「Fiddler Everywhere」を同じシステムで使い分けることも可能だ。