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パワポやKeynoteをバーチャル背景にできる「Zoom」v5.2.0が公開 ~Webカメラをデコれるフィルターも導入

ミーティングで利用できるリアクションの拡充や各機能のハードウェア要件緩和なども

Windows版「Zoom」v5.2.0

 米Zoom Video Communicationsは8月4日(現地時間、以下同)、ビデオ会議サービス「Zoom」クライアントアプリの最新版v5.2.0を公開した。現在、Windows、Mac、Androidでマニュアルでのダウンロードとアップデートが可能。iOS版も近日中にリリースされる見込みだ。

 v5.2.0における改善点は、会議・ウェビナー、チャット、クライアント機能など多岐にわたる。

「PowerPoint」スライドをバーチャル背景として利用する機能がベータに

 なかでも一番の目玉は、「PowerPoint」スライドをバーチャル背景として利用する機能だろう(Macの場合は「Keynote」も利用可能)。まだベータ版の段階だが、スライドを使って会議を進めたり、セミナーを開催する場合に役立つ。プレゼンターのカメラは移動・リサイズ可能で、スライドの邪魔にならないようにレイアウトできる。

「PowerPoint」スライドをバーチャル背景として利用

より気軽に・楽しく会議へ参加するための要素も

 また、より気軽に・楽しく会議へ参加するための要素もいくつか導入されている。たとえば「SNOW」や「LINE」のようなビデオフィルターが導入され、Webカメラの映像にセピア効果を加えたり、TVやデジカメ風のフレームを追加したり、マスクや帽子、メガネ、ウサギの耳などをオーバーレイ表示できるようになった。顔の写り映えを補正したり、低照度環境向けにビデオの明るさを調整したり、バックグラウンドノイズの除去を行うこともできる。

「SNOW」や「LINE」のようなビデオフィルターが導入

 また、より多くのリアクションが会議で利用できるようになった。拍手やサムアップ(親指をあげる)だけでなく、ハートや驚き、笑い、パーティークラッカーなどの絵文字が追加され、より多彩な反応でミーティングを盛り上げられるようになっている。

より多くのリアクションが会議で利用できるように

 さらに、ハードウェア関連の設定拡充や要件の緩和も行われた。画面共有とホワイトボードでは、ハードウェアアクセラレーションの有無を個別に設定可能。バーチャル背景は第8世代以降のIntel Core i3で、49人を同時表示できるギャラリービューはシングルモニターならAMDの“Ryzen 5”シリーズで、デュアルモニターならRyzen 7/9および第4世代以降のCore i5でも利用できるようになった。

そのほかの機能も拡充

 そのほかにも、ビデオとコンテンツの共有がアップデートされ、品質の向上や帯域とCPU利用率の削減が図られた。「SharePoint」から直接ファイルを共有する機能、通話を任意の会議へ転送する機能、音声メッセージの録音と共有などが新たにサポートされたほか、通知機能や管理者向けの機能も強化されている。

 また、「Zoom」のステータスを「Outlook」と同期する機能がサポートされた。設定画面で「Zoom」を「Outlook」に統合するオプションを有効化すると、「Zoom」の在籍状況が「Outlook」にも反映されるようになる。

設定画面で「Zoom」を「Outlook」に統合するオプションを有効化

ソフトウェア情報

「Zoom」Windows版
【著作権者】
Zoom Video Communications, Inc.
【対応OS】
Windows XP/Vista/7/8/8.1/10
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
5.2.0(20/08/04)