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Appleのプログラミング言語「Swift」がWindows 10へ移植、電卓デモがお披露目される

コンパイラーやライブラリ一式を含むツールチェーンがダウンロード可能に

Windows向けの「Swift」ツールチェーンがダウンロード可能に

 プログラミング言語「Swift」の開発チームは9月22日、Windows向けの「Swift」ツールチェーンがダウンロード可能になったことを発表した。「Swift」は米AppleがiOS、Mac、Apple TV、Apple Watch向けのアプリケーションを開発するために作ったオープンソースのプログラミング言語(Apache License 2.0)。これまではMacとLinuxでしか利用できなかったが、これからはWindowsでも「Swift」のコードをビルドして実行できるようになる。

 「Swift」をWindows環境へ移植するには、コンパイラー以外にも標準ライブラリやコアライブラリ(dispatch、Foundation、XCTest)を含めたエコシステム全体を利用できるようにする必要がある。「Swift」の開発チームは1年以上も前から“swift.org”の開発者コミュニティと連携しながら、これらに取り組んできたという。

 開発チームが公開した電卓アプリのデモは「CMake」でビルドされているが、近いうちに「Swift Package Manager」もサポートされるとのこと。現時点では「CMake」や「Ninja」が必要だが、いずれは“swift build”コマンドだけでビルドできるようになるという。

開発チームが公開した電卓アプリのデモ

 「Swift」の最新版は、今月16日にリリースされた「Swift 5.3」。言語機能の拡張による生産性向上やランタイムパフォーマンスの改善などが行われている。Windows向けツールチェーンはWindows 10に対応しており、インストーラーでセットアップが可能。「Windows SmartScreen」による警告が表示されるが、おそらく問題はないものと思われる。