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「Monaco」エディターの採用を進めて機能向上 ~「Fiddler Everywhere」v1.1.0が公開

クロスプラットフォーム対応の定番Webデバッガープロキシー

「Fiddler Everywhere」v1.1.0

 米Progress Softwareは9月24日(現地時間)、Webデバッガープロキシー「Fiddler Everywhere」の最新版v1.1.0を公開した。既存機能をブラッシュアップしたメンテナンスアップデートとなっている。

 「Fiddler Everywhere」は、「Internet Explorer」の開発に深く関わっていたEric Lawrence氏が制作したWindows向けのネットワークキャプチャーツール「Fiddler」を「.NET Core」ベースで刷新し、MacやLinuxにも対応させたツール。ネットワークとアプリケーションの間でプロキシーサーバーとして動作し、HTTP通信をキャプチャーするWebデバッガープロキシーだ。基本機能は無償だが、無料版は自動応答ルール、セッションの保存・共有が5件までといった制限が課せられている。これらの制限がない“Pro”エディションは1ユーザーあたり月額12米ドル。将来的にはチームやエンタープライズ向けのライセンスも用意されるという。

 今回のアップデートでは、複数行のテキストを表示する場所すべてに「Monaco」エディターが採用された。「Monaco」は「Visual Studio Code」などでも採用されているWebベースのテキストエディターで、シンタックスハイライト(構文色分け)をはじめとするデータの視覚表現に優れるほか、標準のテキストエリアコントロールよりも検索機能が強力で、大量のデータを扱う際のパフォーマンスにも定評がある。最新版ではインスペクターやコンポーザーなどにも「Monaco」エディターが導入され、テキストの折り返しなどが可能となった。

 さらに、すべてのフィルターをクリアするボタンやセッションを編集するためのコンテキストメニューが追加。保存・共有セッションからセッションを削除する前に確認ダイアログが表示されるようになった。「Fiddler Everywhere」とCisco VPNを同時利用にも対応した。

 そのほかにも、クラウド機能との連携強化が図られた。共有アイテムを削除してセッションの保存制限に空きを作ったり、クライアントアプリとクラウドダッシュボードの行き来をシームレスにするなどの改善が施されている。

ソフトウェア情報

「Fiddler Everywhere」
【著作権者】
Progress Software Corporation and/or one of its subsidiaries or affiliates
【対応OS】
Windows/Mac/Linux(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(機能制限あり、解除には有償ライセンスの購入が必要)
【バージョン】
1.1.0(20/09/24)