ニュース

Microsoft、「Windows 10 バージョン 20H2」が再起動させられる問題を解決

「設定」アプリの[サインイン オプション]セクションやMMCスナップインのユーザーフォルダーへのアクセスで「LSASS.exe」のエラー

「設定」アプリの[サインイン オプション]セクションやMMCスナップインのユーザーフォルダーへのアクセスでOSが再起動させられる問題

 米Microsoftは1月7日(現地時間)、一部のWindows 10環境でユーザーを一覧表示するダイアログを操作すると「LSASS.exe」のエラーによりOSが再起動させられる問題を解決したと発表した。この問題の影響を受ける環境では「Windows 10 バージョン 2004/20H2」へのアップグレードをブロックするセーフガードホールドが適用されていた。

 同社によると、「Windows 10 バージョン 20H2」へアップデートした後に「設定」アプリの[サインイン オプション]セクションやMMCスナップイン(「コンピューターの管理」ダイアログなど)のユーザーフォルダーへアクセスし、ユーザーを一覧表示するダイアログを操作すると、「LSASS.exe」から“1分後にPCが自動的に再起動します”というメッセージが表示されることがある。「イベント ビューワー」には「LSASS」がステータスコード“C0000374”(ヒープの破損)で失敗したと記録される。

 この問題は“Administrator”や“Guest”など、ローカルの組み込みアカウントの名前が変更されているデバイスにのみ影響する。WindowsのアカウントにはSIDやRIDといった識別子が割り当てられるが、これはマシンの中で一意でなければならない(これは文書化されているWindowsの仕様)。ところが、名前が変更された組込みのローカルアカウントがある環境ではアップグレード中に元の名前のアカウントが重複して作成され、これがリネームされたアカウントの識別子とバッティングされてしまうのだという。

 同社によると1月7日現在、この問題はすでに解決されている。セーフガードホールドが解除されているので、他に互換性の問題がなければ、48時間以内にアップグレードが利用できる。アップグレードする際は、“Windows Update”などから更新済みの機能アップデートバンドルを取得するか、問題が解決された新しいインストールメディアを利用する必要がある。

 具体的には、機能アップデートを“Windows Update”などから取得する場合は12月3日以降にリリースされたものを利用する。インストールメディアならば“Visual Studio Subscriptions”の場合は12月3日、“Volume Licensing Service Center(VLSC)”の場合は12月7日にリリースされたものを利用するよう推奨されている。要するに、ローカルに保存されている古いデータでアップグレードせず、最新のデータをダウンロードして利用するようにすればよい。