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「Docker Desktop 3.3」が公開 ~アップデート通知を行い、勝手に更新しないように

Apple M1チップ対応版はRC3まで開発が進む

「Docker Desktop 3.3」が公開

 米Dockerは4月8日(現地時間)、「Docker Desktop 3.3」を公開した。今回のアップデートでは、アップデート方法の変更が行われているという。

 同社によると、「Docker Desktop 3.0.0」で差分更新が導入され、アップデート時のデータ転送量が大きく削減されたことはおおむね好評だったものの、バックグラウンドで自動ダウンロードされる点については、ネットワーク帯域に制限のある開発者や、従量課金接続を利用しているユーザーからはさらなる改善が求められていたという。次回起動時に自動で更新される点に関しても、不便であるという声が寄せられていた。

 そこで「Docker Desktop 3.3」では、新しいアップデートが利用可能になっても、次回の再起動時に自動でダウンロード・インストールされることはなくなった。いつアップデートを行うかは、ユーザー側で決められる。

 とはいえ、ユーザーがアップデートを怠り、バージョンが断片化するのも好ましくない。そこでアップデートのインストールを促すリマインダーが強化された。ただし、“Pro”や“Team”サブスクリプションを購読している開発者には特定バージョンのアップデートをスキップするオプションが提供される。また、“Teams”サブスクリプションには、社内で承認されたバージョンにしかアップグレードしないようにするケースを考慮して、アップデート通知を完全にオプトアウトするオプションも提供される。

“Pro”や“Team”サブスクリプションを購読している開発者には特定バージョンのアップデートをスキップするオプションが提供

 「Docker Desktop」はWindows/Mac環境へ「Docker」をインストールし、手軽に使えるようにしたツール。現在、公式サイトから無償でダウンロード可能。Windows版の場合、「Windows 10 バージョン 1709」以降の“Pro”エディション(64bit)以上が必要となる。「WSL 2」をバックエンドに用いる場合は、「Windows 10 Home」でも利用可能(「Windows 10 バージョン 1903」以降)。Apple Silicon(Apple M1チップ)対応のテクニカルプレビュー版に関しては、現在RC3まで開発が進んでいるとのこと。