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WSL 2 GPUをサポートした「Docker Desktop」が開発者向けにプレビュー【2021年1月15日追記】

1月14日付けでWSL 2 GPUの実験的なサポートを追加したv3.10が正式公開

GPUサポートが機能していることを確認するコマンド(同社の公式ブログから引用)

 米Dockerは今月開催されたオンラインイベント“Docker Community All-Hands”で、GPUに対応した「Docker Desktop for WSL 2」開発者向けプレビュービルドの提供を発表した。12月21日(現地時間)付けの公式ブログでも案内されている。

 「WSL 2」におけるGPUハードウェアアクセラレーション対応は、今年5月に開催されたMicrosoftの開発者向けオンラインカンファレンス“Build 2020”で発表されたものだ。翌月には「Windows 10 Insider Preview」にも導入され、現在正式対応に向けてテストが進められている。とくに「WSL 2」で「NVIDIA CUDA」によるGPUコンピューティングがサポートされたことは重要で、これまでもっぱらLinux環境で行われていた機械学習開発やデータサイエンスのワークフローをWindows環境でも行えるようになる。「Docker Desktop」による対応も加われば、こうした作業はWindows環境でもより身近になるだろう。

 なお、GPU対応の「WSL 2」を「Docker Desktop」で体験するには、以下の要件が必要となる。

  • NVIDIA製のGPUを搭載したPC
  • “Dev”チャネルの「Windows 10 Insider Preview」ビルド
  • NVIDIAが提供するGPU Paravirtualization(GPU-PV)対応のベータ版ドライバー
  • 「WSL 2」バックエンドを有効化した「Docker Desktop」プレビュー版

 プレビュー版「Docker Desktop」は現在、同社の公式ブログからダウンロードできる。「WSL 2」バックエンドは「Windows 10 Home」でも利用可能だ。

プレビュー版「Docker Desktop」v3.0.0(50723)

2021年1月15日編集部追記: 1月14日付けでWSL 2 GPUの実験的なサポートを追加したv3.10が正式公開された。現在、同社のWebサイトからダウンロードできる。