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「Docker Desktop 3.0.0」が正式リリース ~差分更新によりアップデートが手軽に

“Edge”と“Stable”の区別も廃止。すべてのユーザーが同じリリースを利用するように

「Docker Desktop 3.0.0」が正式リリース

 米Dockerは12月10日(現地時間)、「Docker Desktop 3.0.0」を公開した。バージョンアップにかかわるフィードバックに応え、アップグレードプロセスを全面的に見直したメジャーバージョンアップとなる。

 従来の「Docker Desktop」は更新プログラムが大きく、ダウンロードやインストールに時間がかかりすぎると批判されていたが、「Docker Desktop 3.0.0」はこの問題に対処。新バージョンをまるごとインストーラーとして提供するのではなく、差分だけを配信する方法に切り替えられた。数百MBのダウンロードが数十MBで済むようになったので、更新プログラムをバックグラウンドで取得し、アプリを再起動するだけでアップデートを完了させることができる。

 併せて、“Edge”と“Stable”の両チャネルが廃止された。これまで配信チャネルが2つに分けられていたのは、多少不安定でも便利な先進機能を積極的に試せるバージョンと、安定して利用できるバージョンをユーザーが選べるようにするためのものだったが、“Edge”で行われた不具合修正がいつ“Stable”に反映されるのかがわかりにくかったり、“Edge”と“Stable”で同じバージョンなのに機能が違ったりと、混乱を招く要因ともなっていた。

 今後はすべてのユーザーが単一のリリースストリームを受け取ることになるため、一部のユーザーだけ不具合の修正が遅くなるといったことはなくなる。実験的な機能が導入される場合はそれが明示されるとのことなので、混乱は少ないはずだ。

 「Docker Desktop」は現在、公式サイトからWindows版とMac版を無償でダウンロード可能。Windows版の場合、「Windows 10 バージョン 1709」以降の“Pro”エディション(64bit)以上が必要となる。「WSL 2」をバックエンドに利用する場合は、「Windows 10 Home」でも利用できる(「Windows 10 バージョン 1903」以降)。