ニュース

Microsoft、無料の個人向け「Teams」機能を正式リリース ~仕事用の「Teams」と併用可能

家族や友人と連絡を取り合い、イベント・タスクを管理。Togetherモードも楽しめる

Microsoft、「Teams」の個人向け機能を一般公開

 米Microsoftは5月17日(現地時間)、「Microsoft Teams」の個人向け機能を全世界で一般公開した。デスクトップ、モバイル、Webを問わず、無料で利用できる。

 「Teams」といえばビジネス向けのイメージが強いが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大の影響で離れた家族や友人が直接会えなくなることが増えていることから、仕事以外のコミュニケーションや情報共有にも「Teams」を使いたいというニーズが高まっている。「Teams」の個人向け機能(Personal features in Microsoft Teams)はこうしたニーズに応えたもので、モバイルでは昨年6月から、デスクトップとWebでは11月からプレビューテストが続けられてきた。

 「Teams」の個人向け機能は組織のアカウントではなく、個人のMicrosoft アカウントでログインする。すでに職場や学校(組織のアカウント)でデスクトップ版「Teams」を利用している場合は、プロファイルメニューから個人のアカウントを追加することで、仕事用と個人用のウィンドウを切り替えながら、同時に2つの「Teams」を使い分けられるようになる。

すでに仕事で利用している「Teams」に個人アカウントを追加
仕事用(後ろ)と個人用(手前)のウィンドウを切り替えながら、同時に2つの「Teams」を使い分け

 個人向け「Teams」はビジネス向けの機能が省かれており、たとえばメンバーをチームで管理したり、一部を除き外部アプリと連携することはできない。あくまでも1対1またはグループでの「チャット」(テキスト・音声・動画)と、共有リンクを知らせるだけで簡単に始められる「今すぐ会議」(インスタント会議)が中心だ。加えて、[カレンダー]タブで指定した日時に会議を開催する機能が備わっている。

 チャット・会議機能は通常の「Teams」と同等で、カフェやラウンジ、リゾートといった仮想空間をメンバーと共有しながらグループビデオ通話を楽しめる「Together」モード(デスクトップ版のみ)や、絵文字やアニメーションGIFを用いたリアクションで会話を盛り上げることができる。

「Together」モード(デスクトップ版のみ)
絵文字やアニメーションGIFを用いたリアクション

 ちなみに、1対1の通話は最大24時間まで、グループ通話(2人以上)は最大60分まで無料。グループ通話では、最大100人をホストできる。現在はCOVID-19の影響を考慮して制限が一時的に緩和されており、グループ通話は最大300人参加可能。無料通話時間は24時間までに拡大されているので、バーチャル結婚式のような比較的大規模な催しにも対応できるだろう。もしグループ通話の相手が「Teams」アプリをインストールしていなくても、共有リンクを伝えればWebブラウザーから「Teams」グループ通話に参加できるので安心だ。

 また、個人向け「Teams」のチャットは実用的な機能も充実している。たとえばモバイル版アプリのグループチャットでは、共有のタスク(ToDo)リストを作成し、タスクにメンバーに割り当てられる。チャットとタスクの連携もスムーズで、たとえば「トイレットペーパーがなくなった」といったメッセージをその場でタスクに変換し、「買い物リスト」に追加することも可能。「Teams」のチャットには投票機能(近日公開予定)もあるので、晩御飯のメニューを何にするか、週末に何をするかで多数決を採ることもできる。グループチャットで共有されたメディアやイベント、タスク、位置情報を一覧できるダッシュボード画面も便利だ。

モバイル版「Teams」アプリ(iPhone)

 デスクトップ版「Teams」は、Windows/Mac/Linuxで利用可能。モバイル版は、iOS/iPad OSとAndroidがサポートされている。Windows版の対応OSはWindows 8.1/10およびSearver 2012 R2/2016/2019。